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最先端のテクノロジーが生み出すGPマシンやスーパーバイクたち

勝つために極限まで軽く、あらゆる新素材が組み込まれた「最速の機能美」は世界中の人々を魅了します。

「レースで勝てばバイクは売れる」というのがこれまでの業界の通説。

今どきの市販SS達にも、各社渾身のGPマシンのシュルエットは言うに及ばず。

IMUやトラクションコントロール・オートシフター等々、GPマシンたちが持つ多くのスペシャルギミックを満載しています。

「勝つため」の機能。

恐らくSSを買おうというライダーならば、その先進性に強く惹かれるのは当然のことでしょう。

サーキットでは当然タイムにつながるバイクの方がいいですからね。

ただ、市販車ですから当然、「コンビニからツーリングまで1台でこなしたい。」

そんな願いも大いに「アリ」だと思います。

そこで今回は、「一般公道で(も?)走る」ということを前提に、コッテコテのSS達の使い勝手を考えてみることにしました。

IMUって何なの?

そもそも各メーカーのSSを語るうえで、やはりにIMUついての説明を避けて通るわけにはいかないでしょう。

IMUというアルファベット3文字。

パニガーレやBMWのS1000RR、そして国内メーカーでは2015年モデルのYZF-R1が採用したあたりから耳にすることが多くなったのではないでしょうか?

「っていうかIMUって何?」

ということになるわけですが、これはinertial measurement unitの事。

簡単に言うと慣性計測装置のことで、

  1. ピッチ
  2. バンク角(ロール)
  3. 旋回角度(ヨー)
  4. 上下方向の動き
  5. 前後の動き(車速など)
  6. 左右の動き

などの情報を加速度センサーで常に監視しながら統合し、状況に合わせて瞬時にエンジン出力を最適化しながらバイクの姿勢をコントロールしています。

ドローンにも入っていて、ドローンのあの「ピタっ」とした動きもこのIMUのなせる業。

と、言ったらその役割は解り易いでしょうか?

↑ 図はヤマハによるIMUの説明ですが、IMUの基本概念は各車とも同じです。

元々これは、GPマシンが高度化する中で、開発されたもの。

トップライダー達はマシンの挙動云々をある程度マシンに任せ、戦術の展開に集中しながらかなり大胆なマシンをコントロールする。

IMUのおかげで、今やそんなことができるようになっているのです。

ホンダCBR1000RRSP・ヤマハYZF-R1・スズキGSX-R1000R・カワサキZX-10R。
そしてBMWのS1000RRやドゥカティーからは発表されたばかりのパニガーレV4。

それぞれのメーカーの考え方によって設定等内容は違いますが、共通しているのは「IMU」が搭載されているということですよね。

GPマシンやスーパーバイクのレースマシンであれば、それを扱うのは当然百戦錬磨の選手たち。

しかし、今の市販SSマシンたちは平均して200馬力前後のパワーを持ち、様々なスキルのライダーがそれを手にすることができるわけです。

今のSSのIMUがない「素」の状態はおよそ常人には扱いきれないバケモノ。

例えばそんなバイクでフルバンク時にアクセルを「ギュヨイッ!」とワイドに開けようものなら、本来ライダーが宙を舞ってもおかしくはないでしょう。

そこを…「バイクが横にスライドし始めたんで、補正してラインに乗せてあげますね」とバイクが言ったのに気づくか気づかないかぐらいのタイミングで助けてくれるわけです。

なので、市販SSに搭載されたIMUには、「コケないためにライダーを補助してくれる装置」と言う役割があるんですね。

”SS” on the Street

「結局コンピューターが制御するんならどれも一緒じゃん?」

と言ったらそれは違います。

やっぱり車体の作りが違いますし、メーカーによってIMUやその他の電子制御をマシンにどう介入させるかというスタンスも違いがありますからね。

今回は流石にパニガーレV4も含んで全車を集めて試乗というわけにはいきません。

そこで、筆者の試乗経験やオーナーの話などをもとにそれぞれのSSの方向性、そして公道での「顔」をそれぞれ見ていきたいと思います。

BMW S1000RR

例えばBMWのS1000RRの場合ですと、エンジンだけでなくサスの動き、またABSの効き具合までもIMUとECUでトータルに管理しています。

筆者の友人にもオーナーがいて、見せてもらうとまずびっくりするのは、アクセルワイヤーがないこと。

他のモデルはフライバイワイヤーのコントローラーまではワイヤーで引っ張っていることが多いわけです。

しかし、S1000RRは電子スロットルの中にセンサーと一体化した形状。

思わず「電気命(いのち)」な感じがしてしまいます。

でも、話を聞くたびにオーナーの彼が言うのは「いやぁとにかく楽なんだよこのバイク」というセリフ。

コーナーの進入、そして立ち上がりの動作ではオートシフターがDown側、Up側両方に働いて、しかもブリッピングまでもが自動。

ほとんどクラッチレバーに指を伸ばすことなく、ライン取りに集中してアクセルの開け閉めに専念できるのだそうです。

そしてそれらの動作が非常に自然で、「僕、電気でコントロールしてます」と電子デバイスがしゃしゃり出る感じはないのだそうです。

204㎏の車体に199馬力のエンジン。

一緒に走りながら見ていても「キューン」と甲高いエクゾースト音であっという間の加速。

そしてワインディングでは、スパッと切れ味のいい旋回を見せてくれます。

筆者のXJR1300Lなどあっという間に置いていってしまいますからね。

当然S1000RRはハイパーな乗り方も楽にこなしてくれるわけですが、公道での使用を考える上で重要なのはシート高。

例えば先日登場したXSR700などは835mmあるんです。

これを参考にすればS1000RRは815mmなので、場合によっては国産ツーリングモデルよりも街乗りに優しいSSだといえます。

海に山に結構長く、そして幅広く付き合えるマシンのようですよ。

オーナーの彼もメインユースはツーリング。

インスタ映えのする名所をバックに、S1000RRと一緒にご満悦の彼の写真がよく送られてきます。

価格は227万2千円。

ひと昔前なら飛びぬけて高い舶来バイクですが、後述する国内4メーカーのSS達の平均価格が約224万9千円なので、これでも標準的な価格だと言えます。

DUCATI Panigale V4

「軽量な車体で旋回時に早くアクセルを開けられる利を活かしたコーナー勝負のバイク」。

国内のインライン4でサーキット走行を愉しむ人からすると、傍から見たDUCATIのSSの印象というのはそういうものかもしれません。

DUCATIと言えばL型の ツイン。

独特なフィーリングを持つ2気筒のトルク感と鋭いふけあがり、そして高い旋回性は多くのファンを魅了し続けています。

そんなDUCATIが遂に2017年のEIMCA。

V4のパニガーレの姿を見せてくれました。

パニガーレシリーズの凄いのは何といっても革命的な構造。

何とエンジンそのものをフレームの一部として使い、エンジンからスイングアームやステムが「生えている」ような構造になっています。

これは徹底した軽量化と、計算されたねじれを向き変えに活かすためのもの。

筆者も初めて見たときには度肝を抜かされました。

今ではストリートモデルのモンスターシリーズにもこの構造が見られますね。

今回発表されたV4にもご覧のようにトラス構造をプレスに変えてこの構造が踏襲されています。

それが功を奏して総重量は198㎏とV2のパニガーレよりたったの4.5㎏しか増量していないというから驚きです。

70°相違クランクを持つ新開発エンジンは1103㏄のV4。

走行音も聞いた限りでは、かつてのホンダのV4のややこもった音よりも甲高い感じ。

DUCATIらしいトラクションの良さにさらに加え、ふけあがりの「鋭さ」が感じられる音になっていました。

そんなパニガーレV4の馬力は何と214馬力。

6軸のIMU制御とはいえ、群を抜くその出力は「異次元」であることが想像できます。

これを公道で乗るとなると、下のトルクの太さも気になりますよね。

最大トルクはV2の1299パニガーレSで14.5kg-m/8750rpm 。

対してV4は12.6kg-m/10000rpmとなっています。

V2よりちょっと回す感じなのかなと思ったら、ヤマハのYZF-R1が11.5kg-m / 11,500r/min。

なので、割りと下のトルクもあって扱いやすいのかもしれませんね。

パニガーレV4のシート高は830mm。

後述しますが、日本4メーカーのSSの平均シート高が約834mmなので意外に平均的だったりします。

筆者にはパニガーレ959に乗る筆者の友人がいるので、彼の話を元にして「公道のパニガーレV4」をさらに想像してみたいと思います。

パニガーレ959について彼が真っ先に言うのは、操作性がずば抜けてよいということ。

彼の場合は峠がメインで、とにかく軽い切り返しを愉しんでいるようです。

時にはパニガーレ959でツーリングにも繰り出すそうですが、ツーリング中の感想を聞けば、「熱っついですよ~このバイクぅ」と必ず悲鳴を上げます。

当然走りもHOTなわけですが、真夏にGパンで乗るのはヤバいんだとか…。

やっぱりエンジンそのものに乗っかっているような構造でもありますから無理もないですね。

でもこれはV2でのお話。

SSは全体的に実用性に関しては多かれ少なかれ「割り切り」が必要ですが、V4ではちょっとその点だけ「覚悟」が必要かもしれません。

パニガーレV4は263万9千円でのデリバリーが予定されています。

DUCATIファンならいずれの「熱さ」も期待のうちといったところでしょうか。

Honda CBR1000RR SP

ご承知の方も多いところですが、このCBR1000RR SPのほか、スタンダードのCBR1000RRと、限定車のCBR1000RR SP2の計3機種が用意されています。

スタンダード/SP/SP2大きな違いは次の通り。

  • スタンダードがSHOWA製のサスであるのに対してSP・SP2が前後電子制御のオーリンズ。
  • フロントブレ―キキャリパーもスタンダードがトキコ製であるのに対してSP/SP2はブレンボ製。
  • タンクはスタンダードがスチールであるのに対し、SP/SP2は量産車として珍しいチタン成形品。
  • バッテリーがスタンダードが一般的なMFであるのに対して、SP/SP2は軽量なリチウムイオンバッテリー(量産車初)
  • スタンダードのみオートシフターがオプション扱いとなります。
  • またSPとSP2とではエンジンヘッド(バルブのはさみ角)が異なり、ホイールもマルケジーニになるなど、よりレーシーな方向になっています。

カタログ上のエンジン最高出力は3車共通の192馬力です。

200馬力越えのライバル達よりこのスペックはマイルドにも思えてしまいますが、これは乗り手の感覚・操作感を重視した結果の数値。

走行を突き詰める中で、「電子制御を邪魔に思う」

特にサーキットライダーの中にはそう感じる人も少なくないのだとか。

その点で言えば、特に高速域ではCBR1000RRの場合は電子制御の介入度は他車と比べる中でも大きくなくて、乗り手の意思に任せる部分が多い、というか「残されている」と思います。

ホンダを「流石だな」と思うのは、同一車種の中にバリエーションを持つことで、サーキットユースだけではない幅広いユーザーにも楽しみ方を選択できるようにした点でしょう。

価格の面から見るとSPが246万2400円であるのに対しスタンダードは204万6600円。

スタンダードと言っても既に200万円を超えているわけで、SPの廉価版というには高い感じですよね。

(ちなみにSP2は302万4000円。限定車で販売も終わっていますから手に入りません。)

高みを目指したいライダーに選ばれるのがSS。

ただ、販売店の店員をしていた感覚から言うと、「意外に」と言っていいのかSSオーナーでも「オレ、そこまではやんないよ」という人も少なくないですね。

「そういう人にはスタンダードがおすすめ…。」

と言うと思うでしょ?

でもCBR1000RRの場合、街乗りも考えてお勧めなのはむしろSPの方です。

2に乗りと1人乗りの違いはありますが、全バージョンとも車体構成は一緒ですし、馬力も変わりません。

でもこれが走り出してみると、大きく違います。

約40万円の差の中に何があるかと言えば、それはやはり電子制御による安心の幅の広さでしょう。

市街地でも感じる直近の違いはオーリンズの電子サスの安心感。

この電子制御サスは刻々と変わる路面状況に合わせて、常に車体状況を最適化するためのもの。

モード設定によってはこれはサーキット走行を高度化するためにはもちろん有効なわけです。

しかしCBR1000RRSPには公道走行を考慮したモードがあって、それも日本仕様としてかなり突き詰められているんですね。

例えば、冬の冷えこんだ路面、少しミューの低い路面、そして急な雨。

ツーリングではサーキット走行以上に路面の変化が激しいものです。

そんな時にバイクの方で常に最適な設定を維持してくれるので、前傾姿勢にさえ慣れていれば、安心して距離を延ばせるかもしれませんね。

また、オプションでつけてしまえばその差はなくなりますが、オートシフターもアップ側ダウン側にも有効で、市街地走行で威力を発揮してくれるはずです。

このCBR1000RRシリーズのシート高は820mm。

エンジントルクも114N・m〈11.6kgf・m〉 / 11,000rpmと、国内メーカーでは後述するGSX-R1000RABSに次いで2番目に頼もしい数値です。

そしてSSには珍しいほどハンドル切れ角が大きく取られていているので、Uターンも楽に決めることができます。

ホンダのバイクは乗り手を選ばず、誰でもトータルにコントロールできるフレンドリーさが信条。

跨りながら筆者も「なるほど、これがCBR、これがホンダか」と思わず言ってしまいました。

Yamaha YZF-R1

2014年の秋、ヴァレンティーノ・ロッシのライディングでその姿を現したティーザー映像。

これで胸躍らせた人も多かったことでしょうね。

やはり国内メーカーの先陣を切ってヤマハが R1にIMUを搭載したことで、一つ時代が塗り替えられたような気もします。

白状すれば筆者は初代の4xvと’04年モデルの5vyとを乗り継いできたR1フリーク。

そんな経歴の中から思うのは、R1がクロスプレーンシャフト(CP4)を採用した’09年型からは全く別物になったことです。

’09年型国内仕様に初めて乗ったとき、エンジンフィールの似ているバイクとして真っ先に思い出したのは、VFR750Kの教習車(歳ばれそう…)。

あの「ぶりゅーん」という独特の太い音、カムギアの音こそしませんが筆者にとってはV4チックな感じがしました。

V4っポイ低回転の粘りとトラクション、それに「らっ!」と一気に上まで更けあがるあの感じ。

何度もサイドカウルに「R1」と書いてあるのを見ながら、「本当にR1だよね?」と疑ったぐらい、今までのR1とも 違うものでした。

良く言われるのが、初期型で「ツイスティーロードナンバーワン」というキャッチコピーを使い、要は「峠で遊んだら楽しいですよ」と言っていたこと。

しかし「峠で…」なんてメーカー的に匂わすことすらタブーな時代になり、今では”No excuses”というキャッチフレーズが使われています。

「もう言い訳はしません」と直訳すれば、やんちゃし過ぎて誰かに怒られたようで笑ってしまいます。

でもそうではなくてこれは、思い切って開発の舵をサーキットの方向に切った上で、「一切の妥協を排したぞ」という意味。

それが示唆する通り、R1にはサーキットライクな作りがそこかしこに見られます。

現行型式の’15年型からは全体が軽く更にコンパクトになり、エンジンもよりシャープな印象です。

6軸センサーのIMUとCP4エンジンの組み合わせは滑らかそのもの。


高速域では切れ目ないうっとりするような加速がてっぺんまで続いていきます。
更に天下の宝刀「ヤマハハンドリング」もIMUでさらに安定感を得て高度化しています。
「ライン上に見えないレールがあって、その上をバイクが勝手に走っていく感じ」

これは、R1に乗てみれば多くの人が感じる「魔法」です。

たとえばバンク中に、シフトダウンしても何事もなかったように狙ったラインの上を走っていきますからね。

R1にはよりレーシーなR1Mがあります。

スタンダードのR1の価格は226万8000円、

そして「M」の方は307万8000円。

限定車でないのはうれしいところですが、誰もが手にできる金額ではないので、その所有感は重厚なものになるでしょう。

アルミタンクの採用や190⇒200サイズに広げられたリアホイール。

そしてオーリンズの電子制御サスの採用などが大きな違い。

恐らくこれも公道走行にあっては、路面状況に素早く対応する上で有利に働くものだと思います。

ただ、R1の場合はスタンダードでもIMUによる姿勢制御がかなり緻密なので、公道上ではスタンダードでもまず不満は感じないでしょう。

しかし、公道で幅広いライダーに間口を開放しているCBR1000RRspからすると、サーキットユースを主体としたR1はやはり辛口な印象は否めないですね。

R1に跨る多くの人が口をそろえて言うのがシート高の高さ。

パニガーレV4が830mm、CBR1000RRが820mm、S1000RRにして815mmなのを改めて書いておきますよ。

R1はなんと855mm!

日独伊3国のSSマシンの中でシート高、世界一です。

コーナリング性能に的を絞ればそれはありがたい数値なのですが、やはりツーリングや街乗りではかなり「R1愛」が試される形になりそうですね。

V・ロッシみたいに脚が長ければ別ですが…。

Suzuki GSX-R1000R ABS 

GSX-Rと聞いて筆者が思い出すのはコーナーでの独特のキャラクター。

コーナーでユルユル走っていると早めに舵が入る過ぎる感じがありますが、これをアクセルを開けながら「えいっ!」と開けて曲げるとコーナーが気持ちよく決まります。

それはまるで「開けろ!曲げろ!」とマシンが要求してくるかのよう。

何世代かのGSX-Rシリーズに複数回乗せてもらいましたが、やはりそんなマシンとの対話感が「GSX-Rなんだなぁ。」

と思いました。

しかし今回のモデルチェンジでは、どうやらこのスパルタンなコーナリング先生も、だいぶ相談に乗ってくれる優しい先生に変貌を遂げたようです。

各パーツも徹底した軽量化と見直しが図られ、GSX-R1000R ABSの装備重量は203㎏。

MotoGPでの技術を思う存分フィードバックして作り上げられたGSX-R1000ABS。

しかし、設計思想はスズキらしい思いやりあふれるものです。

「サーキットユーザーにもやはり高みを狙ってほしい、でもやはり、市街地での走行においてもユーザーの満足いくものを造りたい」

スズキの開発者によればGSX-R1000R ABSではスズキの方向性として、幅広い層に妥協のない形で受け入れられたいという意図があったといいます。

新開発のエンジンは197馬力を発生。

クラス唯一の可変バルブ機構に加えることで低速から高速域までシームレスなふけあがりを愉しむことができます。

このバルタイに加えてGSX-R1000R ABSの「優しさ」となっているのが1番4番。2番3番のエキパイ感を繋ぎ、回転域に合わせてバルブ開閉する機構(スズキエクゾーストチューニングα。

この組み合わせにより最大トルクは117N・m〈11.9kgf・m〉 / 10,800rpm。

このトルクは国内メーカーのSSとしては一番頼もしい数値で、低速常用域でかなり扱いやすいマシンになっています。

そしてGSX-R1000Rも、もちろんIMUを装備。

「ユーザー様目線に立つ」という開発者の言葉通り、このIMUも幅広いユーザーのスキルに対応することを念頭に置いたもの。

トルク特性による扱いやすさと相まって、例えライダーがシフトミスをしたとしても、バイクの方である程度補正してくれるといいます。

GSX-R1000R ABS に優しさを感じてしまうのは、今回シリーズ初となる日本国内仕様がラインナップされたこと。

180km/h リミッターを残念に思うかどうかは、恐らく公道メインのライダーなら気にならないところ。

ETCが標準装備され、メーターパネルにイージケーターがついているというのも、本当にユーザー思いなところですよね。

シート高も825mmと低めに抑えられています。

価格はCBR1000RRのスタンダードよりも若干安い204万1200円。

本当にこれは市街地・ツーリング、そしてショーとサーキットの走行会まで幅広く使えそうな一台です。

Kawasaki ZX-10R ABS KRT Edition

 

2012年型からさらに吸気効率の最適化で増強されたエンジンパワーはR1に並ぶ200馬力。

低音が魅力の伸びやかでいい音がしますね。

 

このエンジンに5つのセンサーからなるIMUが加わって車体の安定を保ちます。

電子制御サスペンションはないものの、ダンパーにはオーリンズの電子制御ダンパーが使われています。

ABSの制御と組み合わされることで、IMUがかなりの密度のマッピングでこれらを制御しながらバイクの姿勢を作り出すようになっているんですよ。

今回はツーリングや街乗りでの印象を追っているわけですが、気になるのはトルクです。

最大トルクは11.6kgf・m / 11,500rpmで、ちょうどCBR1000RR SPとGSX-R1000Rの間ので2番目の数値。(発生域がちょっとだけ高いですかね。)

200馬力の市販車である自体バケモノなわけですが、IMUとトルクフルなエンジンで、非常にフレンドリーなバイクになっています。

窒素ガスが封入された前後バランスフリーサスペンションは、電子制御ではないものの、疲れにつながるような微細な振動をライダーに与えません。

もちろんサーキットを考慮した装備ではありますが、むしろ市街地走行は魔法のじゅうたんに乗っているかのようなスムースな乗り味が常用域でも感じられます。

「ガシッ」とした感じがタンク周りにあるものの、ライダーの入力に素直に反応する「ヒラヒラ感」を乗ってすぐ感じますよ。

多分これは他社に比べても重いっきり太いフレームがこの感覚の元になっているのでしょう。

例えばR1ではライダーが入力、というか「曲げますよー」というとそれに「かしこまりましたー」という感じで応答して曲がっていきます。

対して、ZX-10Rの場合はちょっと視線を送って、膝でちょっとタンクに入力した瞬間に「ポンっ」と向きが変わっていく感じです。

「ガンダムとニュータイプ的な反応の速さ」って言ったらオタクって言われちゃうのかな?(笑)

車重は国内4車種の中で一番重い206㎏。

それで独特のヒラヒラ感を出しているのですから、車体構成とIMUの反応の素早さには驚かされます。

シート高は835mmなので、R1ほどでないにせよ若干高め。

CBRやGSX-Rがかなり公道での使用を意識した形にまとまっているわけですが、ZX-10Rもかなり公道で好印象なバイクでした。

プロレーサーの試乗ではサーキットでもストレートの伸びはかなりなもので、長いストレートもあっという間に感じるといいます。

とにかく全域で使えるバランスの良さは、群を抜いているように思いました。

このZX-10Rにも、よりレーシーなZX-10RRという上級モデルがあります。

車体関係ではアルミ鍛造のマルケジーニホイールやピレリディアブロ・スーパーコルサの標準化。

エンジン関係ではバルブ周りのフリクションを低減させ、クイックシフターもDown側も追加で双方向化するなど、サーキットでタイムにつなげたい装備群を装着。

ありがたいことに他社の上級モデルが300万円越えなのに対して、こちらは253万2600円とスタンダード比約30万円UPで手に入ります。

マルケジーニで所有感もアップするでしょうし、双方向クイックシフターはツーリングにも欲しい装備ですよね。(スタンダードはUP側のみ)

財布が許るしくれるなら、筆者もRRの方を選ぶでしょうかね。

また。ミラノのEIMCAでは、バランスフリーサスに電子制御が組み合わされたZX-10R SEも発表されています。

詳細は今後お知らせしようと思いますが、スタンダードのサスの出来がいいだけに、これもさらに楽しみですよね。

まとめ

数字だけを聞けば、200馬力前後のバイクなんて尋常じゃありませんよね。

でも、これまでご紹介してきたように、尋常でないのが今の常識になっています。

普通に乗れちゃうover190馬力の世界。

これを可能にしているのがIMUの存在です。

やはり、力や速さを売るSS達ですが、車体設計そのものも進化しているうえにIMUのおかげで公道を走る乗り物としてもちゃんと安心して乗れるようになってるんですね。

今回は、公道での使用を主な視点として、各社の味付けを考えました。

イメージ的に外車には過激なイメージがあったのですが、むしろ公道使用に優しい一面があったり。

パニガーレV4のトルクフルでハイパワーな面もきっと使い勝手の良さに通じているんでしょうね。

SSの国内仕様というのも、この視点で見ればかなり頼りがいのある存在です。

「どれが一番か?」

例えばそれはトップスピードで考えれば国内仕様はそのままでは難しいですから、逆車と外車に分があることは明らかです。

ただ、「最速」を求めるにしても、市販車という立ち位置ならばやはりトータルでの乗りやすさは重要でしょう。

そこまでは言えるとしても、筆者がココで「このバイクが一番です」というのはあまりにも僭越なお話だと思います。

それはライダーが十人十色だと思うから。

スピードを求めたい人。

街乗りでの性能を求めたい人。

はたまた両方だという人。

強いて言うなら、「どんな求め方において一番なのか?」が大事なんだと思います。

本文は、皆さん独自の物差しの中でお決めになるための参考書になれば幸いです。
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