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これは楽しいに違いない!

先月9月20日にホンダから発売されたCRF450L。

ワークスマシン同等の精悍な容姿を持ち、450㏄という排気量がオフロードライダーのみならず、多くのバイクファンのから注目を集めているマシンです。

しかし、発表当初、

「129万6千円のCRF450Lが、50万円台で購入できるCRF250Lと同じ24PSなのはどういうわけだ?」

と、ネット上ではその諸元が揶揄されていました。

値段やスペックだけで語るなら確かにそう見えないこともないのですが、

『あえてそういうものをこの値段で発売するからには、相当面白いバイクであるに違いない。』

揶揄する声が大きければ大きいほど、筆者はそこにあるはずの魅力を見たいという欲求に駆られていきました。

今回は実車をお借りして、CRF450Lが持つ「諸元数値以上の魅力」を探っていこうと思います。

百聞は一見に如かず

これまでもモーターサイクルナビゲーターでは、細かな諸元や車体の特長などを、

こちらの記事でお伝えしてきたところですが、この時はまだ市場に現車がない状態での執筆。

当初は年間販売計画500台という希少車故、『試乗はもっと先になるだろうなぁ』と考えていました。

しかしそんな矢先、最寄りのホンダドリーム八王子にCRF450Lの試乗車が展示されているのを発見。

即座に取材を申し込んだところ、ご快諾をいただきました。

リアルに感じられる全体のスケール感やその質感

見慣れた風景の中に置かれたこの堂々たる雄姿は、やはりメーカー広報写真で見る以上のインパクトを感じます。

記事を編集しながらも感じてしまいますが、

CRF450Lの顔ともいえるLEDヘッドライトも、実車はこの写真で見るより遥かにきれいです。

写真で分かっているつもりでいた外観にも、同じように、

リアフェンダーには後端から中央にかけて凝った造形の折り返しがあり、そのラインの美しさは触れてみて初めて気づくものでした。

さらに、このCRF450Lの中で「写真より現車」と思うのは、

自然光の下で見るエクストリームレッドの鮮烈さと、美しいアルミの質感を称えたフレームワーク

そこに収められたエンジンもまた、一つ一つのパーツが造り手の気迫を伝えてくれます。

トップブリッジにバッジされたHRCの文字は、いわばワークスの血統証。

これこそまさに、気迫の証と言えるでしょう。

このバッジはホンダのホームページ上にも映っていないようでしたが、もしかすると購入を考えている人にとってある種の「ネタばれ」になってしまったかもしれませんね。

それにしても、「百聞は一見に如かず」とはよく言ったものです。

その音にそそられる

店内で試乗のための書類を一通り記入しているとき、表ではスタッフの方が試乗の準備。

CRF450Lのエンジンに火が入れられました。

それはまさしく、カタカナで「ガルルーン!」と書くような甲高くやや尖った音。

筆者もこれまで、CRF250Lの試乗経験がありますが、そこにあのトコトコと静かで優しい音はありません。

これには筆者も思わずペンを止めて「ワイルドですねぇ…」と感嘆。

この音を聞いた瞬間、CRF450Lは「スペックでは読めないバイク」という期待が確信に変わりました。

今回は乗車前に、CRF450Lの始動音を動画に収めましたので、皆さんにもその興奮をお届けしようと思います。

いかがでしょうか、これは乗る前からライダーの方にもスイッチが入りそうな吠えっぷりですね。

自由度の高いライポジ

いよいよ実車に跨らんとグローブを装着

せっかくなので、跨りながらライディングポジションのお話しておきましょう。

CRF450Lのシート高は895mmとオフロードバイクの中でも高いものです。

対して筆者は身長162㎝座高91㎝という典型的なオジサン体形。

なので、つま先をツンツンに伸ばした、いわゆる「バレリーナ」状態になることを覚悟していました。

実際それに近いものの、片足ならつま先に若干の余裕を持って接地することができます。

ハンドル位置はライダーに近く、自然で楽なポジションを取りやすいもの。

全体に自由度の高さを感じるポジションだと思います。

初速から分かる素性の良さ

スターターボタンを押すとやはりあの音が、ライダーたる自分を呼び覚ましてくれます。

いよいよギアを一速に入れ、クラッチスタートとともに店先の歩道の段差を超えてマシンをいつもの街道へ放り込みます。

エンジンは手首の動きに遊びなく呼応し、アクセルの動きもとても軽いため、最初は車に追従するような場面でレスポンスをシビアに感じることがありました。

ただ、それもつかの間で、アクセルの反応を把握したあとはマシンの動きを引きだすのが楽しくなってきます。

ふけ上りの速いエンジンは、ライダーに「もうちょっと遊ぼうぜ」と言ってくるかのようです。

マシン任せでのんびり走るよりも、積極的に操りながら駆け抜けていく。

そんなCRF450Lの楽しさの本領が、だんだんと見えてきた気がしました。

スペックなんて忘れてしまえ

一速一速のレシオがショートで、ギアアップは割と早め。

直線を駆け上がっていくマシンは果てしなく軽く感じられ、ギア間のつながりも非常に滑らかなので、その小気味よさが何とも言えない快感です。

初速では若干柔らかく感じたサスの動きも、ある程度の速度域からはしっかり感を増し、路面の継ぎ目やアスファルトの荒れ具合も不快でない感触に変えてくれます。

また、先述した自由度の高いポジションのおかげで多彩な乗り方ができ、いつもは通り過ぎるだけの風景も何かワクワクするような景色に見えてくるのが不思議です。

特に面白いのがコーナリング。

最初は何気なくマシンに舵を任せてのんびりと走りました。

しかし、その動きはライダーの視線の動きに忠実で、非常に感覚的に動いてくれる印象です。

さらにアクセルを開けながらリーンアウトでグッと身体を入れてみます。

すると今度はマシンの方で、「待ってました」とばかりにガッ!と向きを変えてくれる。

『これはやっぱり面白い!』

今回はあくまで一般公道での試乗なので節度は保ちましたが、ついついいろいろな引出しを試したい誘惑にかられ、それがまた面白かったりします。

そして何よりCRF450Lの乗り味を語るうえで特筆すべきは、非力と揶揄されたエンジンでしょう。

確かそれは24PS。

でも、アクセルの開け始めから、まるでパワーバンドに入った瞬間の2ストロークマシンのような圧倒的な押しの強さを感じているのはなぜだろう?

ともかく、この乗り味を味わっているうちに、スペックの話はすっかり忘れてしまいました。

いや、もっと言えばそんなことは、もうどうでも良くなっていたというのが本当のところです。

この車体、この動きなら、ダートで思いっきりコースを引っ掻きまわしてみたいとさえ思わせるCRF450L。

数値でバイクのお楽しさを全て語れると思ったら、それは違うよ…」

そのアグレッシブな走りは、それを強く主張しているかのようでした。

まとめ

実は、筆者は3年前までヤマハのWR250Rを所有していたので、今回の試乗では若干その乗り味を型紙にして比べていた部分もあります。

例えば、WRのシート高は895mmでCRF450Lと同じなのですが、WRではもっとつま先がツンツン。

恐らくこの差はCRF450Lのサスの方が初期にしなやかさがあるためだと思われます。

また、諸元上マシンの重量はWRの方が1kg重い132kgなのですが、「1kg差ってこんなに軽いの?」という感じで、CRF450Lの取り回しの軽さに驚かされています。

さすがにパワー感は31PSのWRにやはり分がありますが、それでもCRF450Lのエンジンの「ツキ」の良さは圧巻。

そんなエンジンのアグレッシブさの中にはワークス直系モトクロッサーの公道版という存在感をしっかりと感じることができます。

「静態で寸法をとって同じだったとしても、跨った感覚や走らせた乗り味までは同じにならないし、数値がすべてを物語るわけではない。」

この2台の差はその良い見本です。

「129万6千円の450㏄が24PS?」

『やはり最初に思った通り、HONDAのエンジニアたちは、そんな数字の価値観にとらわれない世界観をCRF450Lの中につくりあげたかったのかもしれない。』

試乗を終えた今筆者はその思いが一層強くなりました。

それでもなお、「数字がすべてさ」と思われる方。

ぜひこちらの試乗車検索からご検索の上、事前にお問い合わせください。

記事の内容の確認を含め、CRF450Lのお乗り味をご堪能いただけると思います。

今回のご協力店をご紹介

文中にもあります通り、今回はホンダドリーム八王子株式会社バイト様よりCRF450Lの試乗車をお借りしました。

ホンダドリーム八王子株式会社バイト様は、今年4月にリニューアルオープンしたばかりのとてもきれいなお店。

認証工場も備え、車検や通常整備にも対応してくれるほか、ツーリングやサーキット走行など様々なイベントを独自に開催されています。

今回のCRF450Lの試乗車気になる方は事前にこちらまでお問い合わせください。

CRF450Lの他にも最新のフォルツァやCB1000RさらにはゴールドウイングDCTの試乗車も用意されていますよ。

在庫車種も豊富なので、ぜひ足を運んでみてください。

CRF450L諸元

諸元は目安として載せておきます。

乗った感じは数値以上。

それを証明してくれたCRF450Lです。

車名・型式 ホンダ・2BL-PD11
全長(mm) 2,280
全幅(mm) 825
全高(mm) 1,240
軸距(mm) 1,500
最低地上高(mm) 299
シート高(mm) 895
車両重量(kg) 131
乗車定員(人) 1
燃料消費率
(km/L)
国土交通省届出値:
定地燃費値
(km/h)
31.0(60)〈1名乗車時〉
WMTCモード値(クラス) 25.7(クラス 2)〈1名乗車時〉
最小回転半径(m) 2.4
エンジン型式 PD11E
エンジン種類 水冷4ストロークOHC(ユニカム)4バルブ単気筒
総排気量(cm3 449
内径×行程(mm) 96.0×62.1
圧縮比 12.0
最高出力(kW[PS]/rpm) 18[24]/7,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 32[3.3]/3,500
燃料供給装置形式 電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉
使用燃料種類 無鉛プレミアムガソリン
始動方式 セルフ式
点火装置形式 DC-CDI式
潤滑方式 圧送飛沫併用式
燃料タンク容量(L) 7.6
クラッチ形式 湿式多板コイルスプリング式
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比 1速 2.357
2速 1.705
3速 1.300
4速 1.090
5速 0.916
6速 0.793
減速比(1次/2次) 2.357/3.923
キャスター角(度) 29° 30′
トレール量(mm) 127
タイヤ 80/100-21M/C 51P
120/80-18M/C 62P
ブレーキ形式 油圧式ディスク
油圧式ディスク
懸架方式 テレスコピック式(倒立サス)
スイングアーム式(プロリンク)
フレーム形式 セミダブルクレードル

諸元引用元;ホンダ技研工業/CRF450L     

取材協力;ホンダドリーム八王子株式会社バイト
                 納谷社長、ありがとうございました。




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