皆さん、こんにちは。休日の朝、ガレージで愛車たちを眺めながら飲むコーヒーが一番の贅沢だと感じる今日この頃です。ライターの田中恒一です。
さて、今回は「Honda CBF125でキャンプに行く」というトピックについてお話ししましょう。この話題を目にしたとき、私の胸に去来したのは、かつて16歳でスーパーカブ50にまたがり、地図だけを頼りに隣県まで走ったあの日の高揚感でした。業界で25年、様々なバイクを見てきましたが、結局のところオートバイの根源的な楽しさは排気量に比例するものではありません。
私のガレージには現在、実用性の極みであるNC750X、鼓動感を楽しむBROS、そして原点のスーパーカブ50が並んでいます。かつてはX4のような大排気量車で豪快に走ることに心酔し、ST1300パン・ヨーロピアンで大陸的な長距離移動も経験しました。しかし、一周回って思うのです。CBF125のような「小排気量車でのキャンプツーリング」こそが、ライダーを育てる最高の学校であり、贅沢な遊びなのだと。
目次
結論:不便を楽しむ「知恵」と、絶対的な「信頼」がそこにある
CBF125でキャンプへ行く。これは単なる移動手段の選択ではありません。限られた積載量、限られたパワーの中で、いかに快適な夜を過ごすかという「知恵のゲーム」です。そして、何より重要なのが、見知らぬ土地の山奥でも「ホンダのエンジンなら必ず家に帰してくれる」という絶対的な信頼感です。
X4に乗っていた頃は、パワーに任せて荷物を満載し、アクセルひとひねりで目的地に到達していました。しかし、小排気量車は違います。風を感じ、エンジンの悲鳴に近い高回転の音を聞きながら進む。このプロセスこそが旅の醍醐味なのです。
業界視点で見る、CBF125キャンプが最高である3つの理由
1. ホンダの「優等生」たる耐久性が生む安心感
私がホンダ党である最大の理由は、その「技術屋魂」にあります。CBF125のような世界戦略車は、あらゆる過酷な環境で走ることを想定して設計されています。元業界人の視点から言えば、このクラスのエンジンの堅牢さは異常なレベルです。
キャンプ場は大抵、人里離れた山奥にあります。携帯の電波も怪しい場所でトラブルが起きれば命取りになりかねません。そんな時、セル一発で目覚め、アイドリングが安定しているホンダのエンジン。この当たり前の性能が、実は何よりも尊いのです。
2. 積載の工夫が招く「キャンプ沼」の深さ
NC750Xであれば、パニアケースに何でも放り込んで終わりですが、125ccクラスではそうはいきません。軽量化とコンパクト化を突き詰める必要があります。しかし、これこそが楽しい。どのギアを持っていくか、どうパッキングするか。悩み始めるとキリがない、まさに底なしのキャンプ沼です。
かつてCB250RSでツーリングしていた頃、必要最小限の荷物で走る軽快さに感動した覚えがあります。車体が軽いということは、未舗装のキャンプ場への進入も怖くないということ。BROSのような重量車では躊躇するような小道も、CBF125なら冒険の入り口に変わります。
3. スピードからの解放と自然との対話
ST1300に乗っていた時は、景色が高速で流れる「映像」に過ぎませんでした。しかし、小排気量車では景色の中に自分が溶け込みます。急な坂道で登坂車線を走ることになっても、それを笑って楽しめる余裕。必死に走る大型バイクを横目に、「急いで何になるんだ」と草が生えるくらいの精神的余裕が、キャンプの質を高めてくれるのです。
費用の目安:スモールスタートが基本
これからCBF125クラスでキャンプを始める場合の、現実的な初期費用概算です。
- リアキャリア・ボックス増設: 約20,000円〜(積載能力の確保は必須)
- コンパクトキャンプギア一式: 約50,000円〜(軽量・小型にこだわると高くなりますが、最初は安価なもので十分)
- サイドバッグ: 約10,000円〜(振り分けバッグはバランスが良い)
- メンテナンス費用: 約5,000円(オイル交換、チェーン調整。ホンダ車は維持費が安いのも魅力)
合計で8万〜10万円もあれば、かなり本格的な装備が整います。大型バイクのタイヤ交換一回分と思えば、安いものです。
出発前チェックリスト:プロの視点
長年の経験から、小排気量車での遠出前に必ず確認すべきポイントを挙げます。
- チェーンの張り調整: 小排気量はパワーロスが大敵。適正な張りは燃費と登坂力に直結します。
- タイヤの空気圧: 荷物を満載する場合、規定値より少し高めに入れるのがセオリーです。
- 予備のプラグと車載工具: ホンダは壊れませんが、お守りとして。私はBROSにも必ず積んでいます。
- ヘッドライトの予備バルブ: 山道の夜は漆黒です。切れたら終わりです。
よくある質問(FAQ)
Q: 125ccで長距離は疲れませんか?
A: 正直に言えば、疲れます。しかし、それは心地よい疲労感です。NC750XのDCTのような快適さはありませんが、バイクを操っている実感は段違いです。1時間に1回は休憩を取り、愛車を眺める時間を設けてください。
Q: 坂道で登らなくなりませんか?
A: ギアを落として、エンジンを回せば登ります。遅いかもしれませんが、止まりはしません。それがエンジンのあるべき姿です。焦らず、トコトコ登るのもまた一興です。
Q: 積載しすぎてフレームは大丈夫ですか?
A: ホンダのフレーム設計は優秀ですが、リアキャリアの耐荷重は守ってください。重いものはタンデムシート上に、軽いものはリアボックスへ。重心を中心に寄せるのがコツです。
最後に、CBF125でのキャンプは、バイク本来の自由さを思い出させてくれる素晴らしい体験になるはずです。ホンダのウイングマークと共に、良き旅を。

