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MotoGPって何が起きてるの?KTMとTech3の継続が初心者にもわかる話

MotoGPって何が起きてるの?KTMとTech3の継続が初心者にもわかる話

最近バイクの世界に戻ってきた方や、免許を取ったばかりの方の中には「MotoGPって名前は聞くけど、よくわからない」という方も多いと思います。大丈夫ですよ、私も指導員時代は教習が忙しくてレースまで手が回りませんでした。でも、MotoGPで起きていることは、実は私たちが普段乗るバイクの進化にもつながっています。今回はKTMという有名メーカーと、Tech3というチームの話題を題材に、レースの世界を初心者目線でやさしく解説します。焦らず一緒に見ていきましょう。

そもそもMotoGPとTech3って何ですか?

まずは言葉の意味から、一緒に確認していきましょう。MotoGPとは、バイクレースの最高峰カテゴリーのことです。F1のバイク版、と説明するとイメージしやすいかもしれません。世界中のサーキットを転戦して、各メーカーが自社の技術力を競い合います。

そこに参戦しているのが、ホンダ、ヤマハ、ドゥカティ、そしてオーストリアのKTMといったメーカーです。KTMはオレンジ色の車体でおなじみで、オフロードバイクで世界的に強いメーカー。日本でも390 DUKEなど、初心者にやさしい車種を出しています。

一方のTech3(テックスリー)は、メーカーそのものではなく「サテライトチーム」と呼ばれる立場のチームです。サテライトチームというのは、メーカーからエンジンや車体の供給を受けてレースに出る独立チームのこと。自前の工場は持たず、メーカーのバイクを借りて走るイメージです。

Tech3はこれまでKTMからバイクの供給を受けて戦ってきました。私もYouTubeで視聴者の方から「KTMって速いの?」と聞かれることがあるのですが、MotoGPで上位を狙えるくらいには本気のメーカー、と答えています。教習所時代の同僚にもKTMファンがいて、よく熱く語られたものです。

今回、何が変わろうとしていたの?

ここからが本題です。実はKTMは少し前に経営的に大きな困難を経験していて、MotoGPから撤退するのでは、という噂が絶えませんでした。レース活動は莫大な費用がかかるので、会社の財布事情と直結します。

そんな中、Tech3のチーム代表ギュンター・シュタイナー氏が「ホンダのHRC(ホンダ・レーシング)とも話している」と公言したのです。これはつまり、Tech3がKTMから離れてホンダのエンジンに乗り換える可能性が出てきた、ということ。

Tech3はKTMにとって唯一のエンジン供給先(お客さん)でした。お客さんがいなくなると、KTMがMotoGPを続ける理由がさらに薄くなってしまいます。記事によれば、これはKTMにとって「最後の一押し」になりかねない状況だったそうです(出典: https://www.rideapart.com/news/796477/motogp-tech3-racing-ktm-saved-2027-season/ )。

しかし結果は、Tech3はKTMとの関係を継続することに決定。2027年以降もパートナーシップを続けると発表されました。ホンダとの交渉は、もしかするとKTMから良い条件を引き出すための交渉カードだったのかもしれません。レースの世界も、ビジネスの駆け引きが絡んでいるんですね。

初心者目線でこのニュースを見ると何が嬉しいの?

「レースの話なんて、自分には関係ない」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。でも、ちょっと待ってください。実はMotoGPの動向は、私たちが街で乗るバイクにも関係してくるんです。

メーカーがレースを続けるということは、最新の技術を磨き続けるということ。トラクションコントロール(タイヤの空転を抑える装置)やABS(急ブレーキでタイヤをロックさせない装置)など、今では当たり前の安全装備の多くは、もともとレースで鍛えられた技術が市販車に降りてきたものです。

私が今乗っているレブル250にも、ABSが標準装備されています。雨の日の交差点で「あっ」とブレーキを強く握ってしまった時、ABSが効いてくれて本当に助かった経験があります。こうした安心感のある装備は、レースで培われた技術の恩恵なんですね。

また、KTMが元気でいてくれることで、初心者向けのモデルも安心して開発・販売されます。390 DUKEや390アドベンチャーといった、軽くて扱いやすい車種は、リターンライダーや小柄な方にも候補に入るバイクです。メーカーの選択肢が減らないこと、これも初心者にとって大事なことなんですよ。

ただし、注意したいこともあります

嬉しいニュースではあるのですが、いくつか冷静に見ておきたい点もあります。焦らず、一緒に整理していきましょう。

ひとつめは、KTMの経営状況は完全に安定したわけではない、ということ。ニュースを読むと「またひとつ難局を乗り越えた」というニュアンスで書かれています。つまり、これからも紆余曲折はあり得るということです。新車を買う時には、メーカーの体力や正規ディーラーの状況も少し気にしておくと安心ですね。

ふたつめは、レースの話と市販車の話はイコールではない、ということ。MotoGPに出ているKTMのレース車両は、私たちが買える390 DUKEとはまったくの別物です。「KTMが速いから自分も速く走れる」とは思わないでくださいね。バイクの楽しさは速さだけではありません。

私が指導員時代に教習で30台以上のバイクを乗り比べてきて思うのは、自分の体格と経験に合ったバイクが結局いちばん楽しい、ということ。教習所時代から相棒のCB400SFも、特別速いわけではありませんが、私にはぴったり合うんです。

メーカーやレース結果に振り回されず、自分のレベルと用途で選ぶ。これが続けるコツです。

次のステップ:レースを楽しむ入り口

ここまで読んでくださって、少しMotoGPに興味が湧いてきた方もいるかもしれません。次の一歩として、いくつかおすすめの楽しみ方をご紹介します。

まずは、テレビやネット中継で1レース見てみることです。MotoGPはシーズン中、ほぼ毎週末にレースがあります。最初は誰がどのチームか分からなくても大丈夫。色とゼッケンで「この人を応援しよう」と決めるだけでも楽しめます。私もYouTubeチャンネルの視聴者さんに勧められて見始めましたが、ライダーの体の使い方は教習にも役立つ発見がありました。

次に、お近くのディーラーで実車を見てみることです。KTMでもホンダでもヤマハでも、レース活動をしているメーカーのショールームには、レーシングカラーの市販車が置いてあることがあります。「これがMotoGPのチームカラーですよ」と店員さんに聞いてみると、話が広がります。

そして、もし可能なら試乗会に参加してみてください。各メーカーが定期的に開催しています。立ちごけが心配な方は、事前にお店の方に相談すれば配慮してもらえますよ。焦らず、自分のペースで世界を広げていきましょう。

レースの話題は、バイク仲間との会話のきっかけにもなります。ツーリング先で「最近のMotoGPって…」と話せると、ぐっと輪が広がりますよ。

まとめ

まずはココを覚えればOKです。MotoGPは世界最高峰のバイクレースで、KTMはそこで戦うメーカーのひとつ。今回、サテライトチームのTech3がKTMとの関係を継続することを決め、KTMのレース活動も当面続くことになりました。これは、レース由来の安全技術や、初心者向け車種のラインナップが今後も守られるという意味で、私たち一般ライダーにも嬉しいニュースです。ただし、メーカーの状況や市販車選びは別の話。自分の体格と経験に合うバイクを選ぶことが、長く楽しむいちばんのコツです。次の一歩として、週末に1レース観てみる、ディーラーで実車を見てみる、試乗会に参加してみる。焦らず、できるところから始めてみてくださいね。

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