MTT 420RRは、米国Marine Turbine Technologiesが製作するガスタービンバイクです。2025年2月にY2K Superbike誕生25周年モデルが発表され、5台限定、価格275,000米ドルで予約を受け付けています。
Rolls-Royce M250-C20B系ガスタービンを搭載し、メーカー公称420hp、約500ft-lb(約678N・m)。一般的なレシプロエンジンとは音、燃料、回転、変速、熱の特性がまったく異なる特殊車です。
目次
MTT 420RRの主要スペック
| エンジン | Rolls-Royce Allison/M250-C20系ガスタービン |
|---|---|
| 最高出力 | 420hp/52,000rpm(メーカー表記) |
| 最大トルク | 約500ft-lb(約678N・m)/2,000rpm |
| 変速機 | 2速オートマチック |
| 車体 | アルミ合金フレーム、カーボン外装 |
| 重量 | 約500lb(約227kg) |
| 燃料 | 軽油・灯油 |
| 燃料容量 | 34L+予備6L |
| メーカー公称速度 | ギア比上限273mph |
| 25周年車価格 | 275,000米ドル |
| 生産数 | 5台限定 |
速度273mph(約439km/h)はメーカーの「ギア比上の上限」という説明で、公道実測値やFIM公式記録と同じ意味ではありません。タイヤ、路面、距離、気象、安全設備を含む試験で確認された最高速とは分けてください。
ガスタービンはどうやって後輪を回す?
空気を圧縮し、燃料を燃やし、高温ガスでタービンを回す点は航空用エンジンと共通です。ただし420RRは排気噴流だけで車体を押すジェット推進ではありません。出力軸の回転を減速し、2速トランスミッションからチェーンを介して後輪へ伝えます。
ピストン、コンロッド、一般的な多段ギアを持つ市販バイクとは違い、回転が滑らかでパワーウェイト比に優れます。一方で、スロットル操作と出力の応答、低速、排熱、燃費、始動手順、騒音、整備設備は通常のバイクと大きく異なります。
Y2K Superbikeと420RRの違い
MTTが2000年ごろに送り出した初期のY2K Turbine Superbikeは、ガスタービンを積む量産二輪として注目されました。420RRはその発展型で、出力を420hp級へ上げ、車体、空力、ブレーキ、カーボン部品を更新した「Race Ready」仕様です。
| 項目 | 初期Y2K | 420RR |
|---|---|---|
| 公称出力 | 約320hp級 | 420hp |
| 公称トルク | 約425ft-lb級 | 約500ft-lb |
| 位置づけ | 初代Turbine Superbike | 強化されたRace Ready世代 |
| 25周年仕様 | ― | 5台限定、専用カラー・装備 |
日本で公道走行できる?
MTTは米国向けにstreet-legalと案内していますが、それは日本の車検・登録適合を保証する表現ではありません。日本へ輸入する場合は、通関、車体番号、排出ガス、騒音、灯火、速度計、制動、排熱対策などを個別に確認する必要があります。
- 販売者から輸出仕様書・製造証明・技術資料を入手できるか
- 輸入・改善・予備検査を扱える専門業者がいるか
- 軽油・灯油の税務と公道車用燃料の扱い
- タービン整備、消耗品、タイヤ、輸送、保管設備
- 任意保険、車両保険、ロードサービスの引受可否
車両代だけでも275,000米ドルで、輸送、関税・税金、登録改善、保険、整備は別です。購入可能性を検討する場合は、送金前に輸入登録を担当する専門家と運輸支局へ書類を提示して確認します。
「世界最速の市販バイク」なのか
MTTは420RRを世界最速のproduction motorcycleと表現しています。しかし「市販」の定義、生産台数、速度の検証方法、公道仕様か競技仕様かによって比較結果は変わります。
Ninja H2Rはサーキット専用、最高速競技車は大幅改造、FIM記録車は規則に沿った往復平均など条件が異なります。メーカー公称273mphを、そのまま量産車の公認最高速ランキングとして断定するのは適切ではありません。
公道用バイクの加速・最高速は閉鎖された管理環境でのみ試すものです。一般道路での再現を試みないでください。
※価格と在庫は移動先でご確認ください。当サイトはAmazonアソシエイトの適格販売により収入を得ています。
公式資料
初出:2017年8月/25周年モデルと現行価格を反映し、2026年8月に全面改稿。

