ムジェロでモト2・モト3が史上最速、初心者目線でレースを楽しむコツ
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ムジェロでモト2・モト3が史上最速、初心者目線でレースを楽しむコツ

最近免許を取った方、これからロードレース観戦をはじめてみたい方に向けて、今回はイタリアGP・ムジェロで行われたモト2とモト3の話題をやさしくお届けします。「レースって速さの話ばかりで難しそう」と感じている方も、大丈夫ですよ。今回は両クラスとも歴代最速タイムが出た、ちょっと特別な週末でした。速さの理由や、そこから私たち普段乗りのライダーが学べることまで、焦らず一緒に見ていきましょう。観戦をきっかけにバイクライフがもっと楽しくなる、そんな入り口になればうれしいです。

そもそもモト2とモト3って何でしょう

まずは基本のところから、一緒に確認しましょう。モトGPという世界最高峰のロードレースには、大きく三つのクラスがあります。最上位がモトGP、その下にモト2、いちばん下の入り口がモト3です。下のクラスほど排気量が小さく、若いライダーが腕を磨くステップになっています。

モト3は単気筒250ccで最高出力はおよそ55馬力前後、車重も80kg台と軽量です。モト2は765ccの3気筒エンジンを全車共通で使い、車体メーカーだけが違うワンメイクに近い構造です。つまりエンジン性能ではなく、シャシーとライダーの腕で勝負が決まる、とても見ごたえのあるクラスなんですね。

私は自動車学校で長年指導員をしていた頃、休憩時間に若い教習生さんと一緒にモト3の中継を見たことがあります。「あんなに小さいバイクであんなに膝を擦るんですか」と驚かれていました。実は今、教習所で使われているCB400SF、私の最初の愛車でもあるあの車体と、モト3の重量は意外と近いんです。身近なバイクと地続きで感じられる、それがモト3とモト2の魅力の一つだと思います。

今回のムジェロ戦で何が変わったの

今回のムジェロ戦の大きなニュースは、モト2もモト3も「そのコースでの史上最速レース」になったことです。具体的な数字を見てみましょう。

モト2は19周のレースを35分12秒で走り切り、昨年より22秒以上速くなりました。1周あたりに直すと、なんと約1.2秒の短縮です。さらに2周目にイバン・オルトラ選手が1分49秒497という新たなレースラップレコードを記録し、これまでの記録を1秒近く更新しました。優勝はマヌエル・ゴンザレス選手で、今シーズン2勝目。ランキング首位に立ちました。

モト3も17周を33分7秒で走り、昨年より10秒短縮。1周あたり0.6秒近い改善です。優勝したのはブライアン・ウリアルテ選手で、これがモト3初優勝。表彰台はKTM勢が独占する展開となりました。

気温や路面温度はほぼ同じ条件だったというのが大事なポイントです。「コンディションが良かったから速かった」ではなく、タイヤの進化やマシンセッティング、ライダーの走り込みが純粋に積み上がった結果なんですね。とくにモト2ではタイヤメーカーが今シーズン用に新しいスーパーソフトのリアコンパウンドを投入していて、これが好タイムに大きく貢献したと公式に説明されています。

初心者目線で見るレース観戦のたのしさ

「数字を出されても実感がわかない」という方も多いと思います。大丈夫ですよ、私もはじめはそうでした。レース観戦は速さの数字を覚えるものではなく、ライダーの「走りの工夫」を見るものだと思うと、ぐっと身近になります。

たとえばモト2で2位に入ったチェレスティーノ・ヴィエッティ選手は、なんとグリッド16番手からのスタートでした。後方から一台ずつパスしていく姿は、まさに私たちが日常で意識したい「無理せず、でもチャンスを逃さない」走りのお手本です。前のバイクとの車間、ブレーキを残す位置、立ち上がりでアクセルを開けるタイミング。これは公道で安全に走るときの基本動作にも、実はそのまま重なります。

私の今の街乗り用のRebel 250でも、信号待ちからの発進や交差点の通過で「視線を遠くに置く」「焦らず一定のリズムで」を意識するだけで、走りが驚くほど安定します。トップライダーたちは、これを極限まで突き詰めている人たちなんですね。

もう一つのおすすめは、モト3を見ることです。集団でのスリップストリーム合戦が多く、最後の数周まで誰が勝つかわかりません。「速さ」だけでなく「駆け引き」が見える。観戦初心者の方にこそ、モト3はおすすめしたいクラスです。

気をつけたい、レースと公道のちがい

ここは少しだけ、まじめにお伝えしたい部分です。レースを見ていると、つい「自分もあんなふうにバンクさせてみたい」「もっと攻めて走ってみたい」という気持ちになることがあります。私自身、教習所で生徒さんから「公道でも膝を擦っていいですか」と真顔で聞かれたことがあり、ヒヤッとしたのを覚えています。

サーキットと公道は、まったくの別世界です。サーキットには対向車も歩行者も、マンホールも砂もありません。コースアウトしてもエスケープゾーンがあり、転倒に備えたエアバッグスーツやレーシングブーツでライダーは守られています。一方、公道での無理は、自分だけでなく周りの方の人生も変えてしまいます。

だからこそ、レースの楽しみと自分の走りは、わけて考えましょう。観戦から学ぶべきは、コーナリングの速さではなく、視線・姿勢・スムーズな操作といった「基本動作」です。それと、トップライダーがほぼ全員、最新の安全装備で身を固めているという事実。これは私たちにも当てはまります。

胸部プロテクター、肘・肩・背中のパッドが入ったジャケット、くるぶしを覆うブーツ、しっかりしたグローブ。フルフェイスのヘルメット。ここをきちんと揃えるだけで、ツーリングの安心感はまるで違います。レース観戦は、安全装備を見直すいいきっかけにもなりますよ。

次の一歩、観戦と教習をつなげてみましょう

では、今回のレースをきっかけに、私たちができる次の一歩を考えてみましょう。三つほどご提案します。

一つ目は、まずダイジェスト映像を一本通して見てみることです。各クラス10分前後にまとまったものがあります。最初は誰が誰だかわからなくて大丈夫。「コーナーで前のライダーに近づくとき、何をしているのかな」と一つだけ意識して見ると、走りの違いが見えてきます。

二つ目は、観戦で気になった動作を、自分の練習に置き換えてみることです。たとえば「立ち上がりでスムーズにアクセルを開ける」なら、近所の広い駐車場や教習所のペーパーライダー講習で、低速からの加減速をていねいに練習してみる。私のYouTubeでも繰り返しお伝えしていますが、上達は「速く走ること」ではなく「丁寧に操作すること」の積み重ねです。

三つ目は、自分の体格やレベルに合うバイクをあらためて見直すことです。レースを見るとつい大きなスーパースポーツに憧れますが、足つきや取り回しに不安があるバイクは、結局乗らなくなってしまいます。私のCB400SFも、20代の頃に「これなら一生付き合える」と思って選んだ一台。等身大の選び方こそ、長く楽しむ秘訣だと感じています。(出典: Total Motorcycle)

まとめ

今回のポイントを整理しますね。ムジェロのモト2・モト3はどちらも歴代最速のレースとなり、タイヤの進化とライダーの走り込みが結果につながりました。優勝はモト2がゴンザレス選手、モト3がウリアルテ選手。観戦初心者の方は、まず「集団での駆け引き」が見やすいモト3から入るのがおすすめです。そして大切なのは、レースの速さを真似るのではなく、視線や姿勢、安全装備といった基本を自分の走りに活かすこと。まずはダイジェスト映像を一本見て、次の週末は近所をていねいに走ってみる。焦らず一歩ずつで大丈夫ですよ。気になる方は、お近くの教習所のペーパーライダー講習もぜひ調べてみてください。




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