目次
バイク用ドラレコ選びの新たな選択肢
「バイク用ドラレコに乗用車用と同等の性能、そしてコスパの高さを求める。」
それはこれまで、なかなか難しい悩みだったように思います。
しかし、そんな悩みを過去のものにしてくれそうな本格的なバイク用ドラレコが、ミツバサンコーワからまもなく登場されますよ。
今回は今年(2019年)8月8日に発売されるミツバサンコーワのバイク用ドラレコ、「EDR」シリーズの話題をお届けします。
「ミツバサンコーワ製」と聞いて高まる期待
ミツバサンコーワ製と聞いて、
「お、あそこならやってくれそうだ」
と思った方も多いのではないでしょうか?
実は私もその一人です。
ミツバサンコーワはバイク用ETC車載機など、数々のバイク用電子部品を生産してきただけでなく、
2018年の東京モーターサイクルショーには、内燃機エンジンのパーツを活かしながらモーター駆動にコンバートできるパーツと、これを搭載したトライアルマシン「E-TR」を出展していた2輪熱の高い電子パーツメーカー。
これまでの2輪の操作性をスポイルすることがない、「EV+クラッチ+ミッション」というアイディアには驚かされましたね。
今回のEDRシリーズもまた、「バイク用ドラレコはそのニーズが増加しているにもかかわらず、自動車用よりも、機能・性能の両面で遅れがある」という観点から、『バイクファースト』な視点をモットーに開発された商品。
実はこのEDRシリーズ。
2019年3月の大阪モーターショー・東京モーターショーで「開発中モデル」として発表されて既に話題となっていたので、
その存在をご存じの方も多くいらっしゃるでしょうね。
これはまさに「全部入り」ドラレコ
目玉となるのは、最上モデルのEDR-21Gのセット内容。
ご覧いただいてお分かりのように、こちらは2カメラタイプですね。
このカメラはSONY製でCMOSセンサーを搭載。
広角162°という他社製品と比較してもかなり広い視野を持ち、防水防塵の規格もIP66とかなり高度なものです。
※防水防塵規格についてはこちらをご参照ください。
さらに、EDR-21GではGPSを採用。
見てください。
これがEDR-21Gの確認画面ですよ。
画面には2つのカメラでとらえた映像のほか、自車の速度とともに録画時刻と衝撃の強さをグラフにして示す機能もあり、地図で位置情報も記録。
これはバイク用としては相当な証拠保全能力を持つフルスペックのドラレコだと言えます。
車用であればこういった確認画面は標準的なものですが、これまでのバイク用ドラレコなら、おおかた相手のナンバーとLED信号がちゃんと映っていれば及第点。
しかし、多くのライダーがご認識のように、バイク事故の場合ではライダーが重篤な状況に置かれ、事故の証言がドラレコ頼みとなることも少なくありません。
※映像はサンプル映像です。
なので私は本来、バイク用こそ表示画面は上記の内容が標準であるべきだと思っていました。
実は、既存のバイク用ドラレコにも、GPSを採用してEDRと同等の確認画面を映し出す機種もあるにはあるのですが、ステーと合わせた値段が5万円強。
ですから、3万円台でフルスペックのバイク用ドラレコを手にできるのはものすごくありがたいことなんですよね。
EDRシリーズのここが凄い!
探してみればGPS+2眼というバイク用ドラレコは他にもあります。
しかし、カメラが防水にもかかわらず、画面を兼ねる本体が防水でなかったり、画面がいらない場合にその本体をどう設置するかというのが悩み。
その点、EDRシリーズでは本体には画面はなく、この本体自体がIP55という高度な防水防塵規格をパスしているので、
シート下やカウル内にスペースが確保できさえすれば、おそらく設置場所に困ることはないでしょう。
「いや、シートやカウルの中に押し込んだ本体からSDを取り出す方が面倒じゃない?」
という声もあるかもしれませんね。
でも、それは大丈夫です。
EDRシリーズは無料の専用アプリを使えば無線LANでスマホやタブレットと接続が可能。
その場で録画画像を再生・ダウンロードが可能ですし、さらには本体の設定もアプリで行うことができるんですよ。
私も今まで他社のドラレコを使用してきて、無線LANは「あればいいのになぁ」と、いつも思っていた機能なので、これはかなりうらやましいですね。
また、SDの容量も最大256GBまで対応といいますから、2カメラでも連続撮影時間数は相当なものになるでしょう。
そして、EDRシリーズには、もう一つうらやましい機能があります。
当然、ドラレコですから、衝撃を感知して録画を開始するGセンサーも搭載しているのですが、それとは別に手動スイッチを使った任意の撮影も可能なんです。
実は、これまでの私の試乗レビューの中でお伝えしてきた走行映像は、他社ドラレコによるもの。
ですが、撮影時は本当に欲しい映像が取れているか、帰宅してSDを再生するまでひやひやものだったんです。
その点、EDRシリーズであれば「ココっ!」と思った景色や場面を任意で抑えることができ、しかもスマホですぐに確認できるのですから、ブログやSNSでちょっとした映像をUPするにも、これはかなり便利だと思いますね。
3タイプから選べるのがうれしいEDRシリーズ
今回発売されるEDRシリーズは次の3機種。
商品 |
前後2カメラとGPS搭載。
最強のハイスペックモデル |
前後2カメラ搭載の
スタンダードモデル |
1カメラのシンプル&
お手軽モデル |
EDR-21G |
EDR-21 |
EDR-11 |
|
価格 |
34,800円(税別) |
29,800円(税別) |
22,800円(税別) |
カメラ・GPS |
|||
共通仕様 |
シリーズは共通して、200万画素のフルHDの画質を持ち、トンネルなど明暗のある場所でも露光が合うWDRで、ナンバーの文字も撮り逃しません。
さらに、周波数の違う関東・関西いずれのLED信号にも対応したフレームレート(27.5fps)になっています。
3機種ともにドラレコとしての最低要件をしっかり押さえいるわけですが、無線RANと、手センサー+手動スイッチの存在は、先述の通りかなりライダー思いな機能だと思いますね。
また、こうして予算や欲しい機能に合わせて機種を選べるのもいいですね。
例えば、「2カメラ欲しいけど、特に位置情報の記録まではいいや。」と思えばスタンダードのEDR-21でも十分でしょう。
あるいは、私のように既に他社製品を持っているのであれば、それをリア用か予備に回し、1カメラのEDR-11を新たに導入するというのも、WEBでの使い勝手が向上してよいかもしれません。
EDRシリーズは電力的にも優しいシステム
実は、電サスを使用していないMT-10であれば外部電源は5AまでOKなのですが、私のバイクMT-10SPでは2Aまでしか使えないという欠点があります。
おそらく最近の電脳バイクユーザーには共通の悩みなのかもしれませんね。
EDRシリーズの消費電力については後述するスペック表にも、表記がなかったので、これはミツバサンコーワの広報の方に伺いました。
お話によると、シリーズで最も電力を消費するEDR-21Gでも0.35A。
なので、これは電脳バイクにも優しいドラレコだと言えそうです。
いずれにしても、相当な証拠保全能力とライダー思いの機能を併せ持つミツバサンコーワのEDRシリーズ。
これはまさしく、「バイクドラレコの真打」といって良い機種だと思います。
発売は2019年8月8日。
これは期待しましょう!
EDRシリーズ 仕様一覧表
EDR-21G | EDR-21 | EDR-11 | |
撮像素子 | 200万画素 SONY CMOSセンサー | ||
視野角 | 対角 162°(水平 137.4°垂直 73.6°)
前後カメラ共通 |
対角 162°
(水平137.4°垂直73.6°) |
|
F値 | F値1.8 前後カメラ共通 | F値1.8 | |
記録解像度(前後共通) | 1920×1080P (1080 FHD)/1280×720P (720HD)/640×480 (VGA) | ||
ファイル形式 | MP4(動画形式:H.264 録音形式:AAC) | ||
録画ファイル構成 | 30秒/1ファイル | ||
フレームレート | 27.5fps | ||
WDR | 搭載 | ||
記録メディア | microSD(8~256GB) | ||
電源電圧 | 12Vバッテリー搭載車専用 | ||
防塵・防水性能 | カメラ・スイッチ・GPS:IP66/67 本体:IP55 | ||
本体サイズ | 74.5㎜(W)× 100 ㎜(D)×19 ㎜(H) 突起物除く | ||
重量 | 503g | 445g | 325g |
動作温度範囲 | -20℃ ~ 70℃(カメラ部 -20℃~60℃) | ||
保存温度範囲 | -25℃ ~ 85℃ | ||
記録方式 | 常時録画/衝撃録画/手動録画 | ||
記録データ | 映像ファイル、音声記録、日時、加速度、位置情報 | 映像ファイル、音声記録、日時、加速度 | |
音声記録 | 本体内蔵マイク(ON/OFF可能) | ||
Gセンサー | 搭載 | ||
機能設定 | スマートフォン専用APP/PC経由SDカード | ||
記録映像再生方法 | スマートフォンアプリ「Moto DR」(iOS9/Android5.0以上に対応)
PCソフト「Moto DR Player」(Windows 7/8/8.1/10に対応) |
||
通信方式 | 無線LAN |
情報提供、および映像・資料参照元;株式会社ミツバサンコーワ