
こんにちは!モーターサイクルナビゲーターのライター、松井 さちです。
最近、朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたね。この前、愛車のZ900のエンジンをかけようとしたら、ほんの一瞬だけ「キュルッ…」とためらわれて、思わず「ごめんね寒かったよね!」とタンクを撫で回してしまいました。バイク乗りって、端から見たら完全に怪しい人になりがちですよね。でも、そんな少し手のかかる愛おしさこそが、バイクライフの醍醐味だったりします。
さて、今日はちょっと心がざわつくニュースが飛び込んできました。海外のバイクニュースサイト『RideApart』で、「Kawasaki's Next Adventure Motorcycle Is Coming Soon(カワサキの次なるアドベンチャーバイクがまもなく登場)」という記事を見つけてしまったんです。
私、これを見た瞬間にコーヒーを吹き出しそうになりました。だって、今の私はZ900という「ザ・ストリートファイター」に夢中なはずなのに、このニュースを見た途端、忘れかけていた「旅への憧れ」がムクムクと湧き上がってきたからです。
今回は、このニュースをネタに、46歳・遅咲きライダーの私が感じる「カワサキ愛」と、年齢と共に変化する「バイクへの切実な悩み」、そしてそれを解決してくれるかもしれない新型モデルへの妄想を、熱く語らせてください。
目次
Z900乗りが抱える「風」という名の切実な悩み
みなさん、正直に白状しましょう。ネイキッドバイク、最高にかっこいいですよね?
私の愛車、Z900を見てください。あの「凄み(Sugomi)」デザイン。筋肉質で、低く構えた猛獣のようなシルエット。駐車場に停めて振り返るたびに「尊い…」と呟いてしまうレベルです。29歳でバリオスに乗って高回転の音に酔いしれ、34歳でゼファー400の鉄馬感に惚れ込み、そしてたどり着いたこのZ900。カワサキの「男らしさ」「無骨さ」が凝縮されていて、本当に大好きなんです。
でも、46歳という年齢には勝てない現実があります。それは「風圧」と「疲労」です。
高速道路を走っていると、時速100kmを超えたあたりから、風が容赦なく体力を削っていきます。若い頃なら「風と一体になる!これぞバイク!」なんて強がれましたが、最近は「風さん、ちょっと手加減して…」と弱音を吐きそうになります。首は痛くなるし、翌日は謎の筋肉痛。ロングツーリングに行きたい気持ちはあるのに、「往復の高速がしんどいな…」と二の足を踏んでしまう。これが今の私の「悩み」なんです。
「かっこよさ」を取るか、「快適さ」を取るか。このジレンマ、ネイキッド乗りの皆さんなら共感してくれますよね?まさに底なしの「沼」です。
悩みの正体と、カワサキの新型アドベンチャーという光
このモヤモヤした悩みを整理してみると、結局のところ「もっと遠くへ行きたい」という純粋な欲求と、「体力がついていかない」という現実のギャップに行き着きます。
私がバリオスに乗っていた頃は、怖さが楽しさに変わるプロセスそのものが冒険でした。ゼファーの時代は、所有していること自体が満足感でした。でも今は、Z900のパワーを持て余すことなく、もっと日本の隅々まで走ってみたい。北海道の直線道路や、九州のワインディングを駆け抜けたい。
そこで今回のニュースです。「Kawasaki's Next Adventure」。
記事の詳細はまだ推測の域を出ませんが、カワサキが新しいアドベンチャーモデルを投入するという事実は、私のような「カワサキ党だけど長距離が辛くなってきたライダー」にとって、まさに救世主に見えるのです。
カワサキのアドベンチャーといえば、ヴェルシス(Versys)シリーズが有名ですね。あるいは、かつてのKLEやKLRの系譜かもしれません。もし、カワサキ特有のあのゴリゴリしたエンジンの吹け上がりを残しつつ、巨大なウィンドスクリーンと快適なポジションを備えた新型が出るとしたら?
それはもう、「実質無料」みたいなものじゃないですか?(※違います、高いです)
「アドベンチャーへの転向」に向けた具体的な準備と対策
とはいえ、いきなり「乗り換えます!」とは言えません。Z900への愛は本物ですから(浮気じゃないです、増車の検討です…たぶん)。
もし、この新型アドベンチャーバイクをお迎えする、あるいはレンタルで試すにしても、今の私たちが準備すべきことがあります。それは「足つき」と「取り回し」への対策です。
カワサキのバイク、特にアドベンチャー系は「漢(オトコ)カワサキ」の精神がいかんなく発揮されており、シート高が高いことが多いです。「乗れるもんなら乗ってみろ」と言わんばかりの車格。身長160cm台の私には、これが最大の壁。
そこで、私が提案する「具体的な解決策」は以下の3ステップです。
1. ブーツの厚底化計画
物理で勝負です。アドベンチャーバイクに乗るなら、ソールが厚いライディングブーツは必須アイテム。最近は自然に見えて実は3〜4cmアップしてくれる優秀なブーツがたくさんあります。これで「あとちょっとで足が着くのに!」という悔しい思いとおさらばです。これも立派なカスタムです。
2. 疑似アドベンチャー体験(レンタルバイク)
新型が出る前に、現行のヴェルシス1000や650、あるいは他メーカーのアドベンチャーをレンタルして、「アップライトなポジション」に体を慣らしておきましょう。Z900の前傾姿勢とは全く違う筋肉を使います。視界の高さに慣れておくことで、新型が登場した瞬間に試乗してもビビらずに済みます。
3. 体幹トレーニング(プランク)
笑わないでください、本気です。アドベンチャーバイクは重心が高いので、ふとした瞬間の「グラッ」が命取り。これを支えるのは腕力ではなく体幹です。お風呂上がりの30秒プランク。これが、愛しいカワサキ車を転倒(立ちゴケ)から守る最強の保険になります。
ビフォーアフター:もし新型アドベンチャーを手に入れたら?
では、もし私がZ900から、この噂の新型カワサキ・アドベンチャーに乗り換えた(あるいは増車した)としたら、未来はどう変わるのでしょうか。
【Before:現在のZ900ライフ】
高速道路で片道200km走ると、首と肩がガチガチ。サービスエリアで休憩するたびに「あー、疲れた」とストレッチ。目的地に着く頃には体力を使い果たし、観光もそこそこに宿で爆睡。風との戦いがメインイベントになりがち。
【After:新型アドベンチャーのある生活】
巨大なスクリーンが風を切り裂き、まるで新幹線のような快適さ。片道400km走っても「あれ?まだ着かないの?」と余裕の発言。積載量も増えるので、キャンプ道具満載で、憧れの「コーヒーセット」を持参して絶景でブレイクタイム。Z900の4気筒エンジンの気持ちよさはそのままに、どこまでも走っていける「無敵感」。
想像しただけで、ニヤニヤが止まりません。草が生えるほど快適な未来が見えます。
よくある質問(FAQ)
最後に、カワサキのアドベンチャーバイクに興味を持った方からよく聞かれる(と想定される)質問に、私の独断と偏見でお答えします。
Q1. カワサキのアドベンチャーって、デザインがゴツすぎませんか?
A. そこが良いんじゃないですか!最近の流行りのシュッとしたデザインも素敵ですが、カワサキの「ロボット感」「重機感」あふれるデザインは、所有感を満たす最高のスパイスです。見慣れると、あの無骨さが守ってくれているような安心感に変わりますよ。
Q2. Z900のような加速感はなくなりますか?
A. 心配無用です。カワサキですよ?たとえアドベンチャーという皮を被っていても、中身は間違いなく「走り屋」の魂を持っています。アクセルを捻れば、脳汁が出るような加速をしてくれるはず。それがカワサキクオリティです。
Q3. 足つきが悪そうで不安です。
A. わかります。私も常に不安です。でも、ローダウンキットやシート加工という文明の利器があります。そして何より、「乗りたい!」という情熱があれば、お尻をずらして片足ツンツンでも乗れてしまうのがライダーという生き物です。一緒に頑張りましょう。
まとめ:カワサキからの招待状を待とう
ニュース記事のタイトルだけでこれだけ妄想してしまいましたが、カワサキが新しい動きを見せているのは事実です。バリオスで基礎を学び、ゼファーで所有欲を知り、Z900で走りの喜びを知った私が、次に「旅の自由」を手に入れるための招待状かもしれません。
正式発表がいつになるかは分かりませんが、それまでにしっかりとお金を貯め(これが一番重要)、体幹を鍛えて待ちたいと思います。Z900を手放すかどうか…それは、その時になってから悩みまくろうと思います!
それでは、皆さんも良いバイクライフを。カワサキ最高!
