
CP3は、ヤマハが「クロスプレーン・コンセプト」に基づいて開発した直列3気筒エンジンの呼称です。2014年国内発売の初代MT-09では846cm³、2021年の全面刷新以降は888cm³となり、2026年にはMT-09だけでなくYZF-R9、XSR900、TRACER9など複数カテゴリーの中核を担っています。
現行CP3は自然吸気です。「CP3 Turbo」「1,100cc化」「VVA搭載」が正式決定した事実は2026年8月時点でなく、特許や技術研究と市販車発表を分けて見る必要があります。
目次
現行888cc CP3の基本
| 形式 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ・直列3気筒 |
|---|---|
| 排気量 | 888cm³ |
| 内径×行程 | 78.0×62.1mm |
| クランク | 120度・等間隔爆発 |
| 代表出力 | MT-09/YZF-R9国内仕様で88kW(120PS)/10,000rpm |
| 代表トルク | 93N・m/7,000rpm |
| 吸気 | 電子制御スロットルYCC-T、自然吸気 |
出力・制御・吸排気は車種や市場で調整されるため、同じCP3でも年式をまたいで完全に同一ではありません。部品、ECU、マフラーを選ぶときは排気量だけでなく型式と年式を確認してください。
CP3の「クロスプレーン」はR1と同じ?
同じではありません。YZF-R1の直列4気筒は、クランクピンを90度ずつ配置したクロスプレーン・クランクです。CP3は3気筒に一般的な120度クランクで、240度ごとに等間隔で燃焼します。
ヤマハが言うクロスプレーン・コンセプトは、スロットル操作に対して駆動トルクを素直に伝える設計思想です。CP3という名称を「3気筒のクロスプレーン形状」と直訳するより、慣性トルクの影響を抑え、ライダーが後輪トラクションを感じやすくする思想と理解する方が正確です。
2026年国内のCP3搭載車
| モデル | 用途・特徴 | 国内価格の目安 |
|---|---|---|
| MT-09/SP | 軽快なネイキッド。SPは足回り・ブレーキ等を強化 | 1,254,000円から |
| MT-09 Y-AMT | クラッチ・変速を電動化したY-AMT仕様 | 公式製品ページで確認 |
| YZF-R9 | 専用アルミフレームと空力を持つスーパースポーツ | 1,496,000円から |
| XSR900 | ロードスター型のスポーツヘリテージ | 公式製品ページで確認 |
| XSR900 GP | 1980年代GPイメージのハーフカウル仕様 | 公式製品ページで確認 |
| TRACER9 GT/GT+ Y-AMT | 防風・積載・快適装備を重視したツアラー | 公式製品ページで確認 |
NIKEN GTもCP3を採用したLMWの代表車ですが、2026年8月時点のヤマハ国内現行ラインアップには掲載されていません。過去モデルと現行販売車を分けてください。
YZF-R9はR6の単純な後継?
YZF-R9は2026年5月15日に国内発売され、70th Anniversary Editionは2026年1月30日に先行発売されました。価格は標準車1,496,000円からです。
高回転型599cm³・直列4気筒だったYZF-R6に対し、R9は888cm³・直列3気筒の低中速トルクを活用します。6軸IMU、YRC、ウイングレット、約9.7kgの専用アルミフレームを採用し、単にMT-09へカウルを付けた車両でもありません。
846ccと888ccの違い
初代MT-09の846cm³ CP3は2014年に国内登場。2021年モデルでボアを78mmへ拡大して888cm³となり、ピストン、コンロッド、クランクシャフト、クランクケースなどを刷新しました。排出ガス規制へ対応しながら、軽量化とトルク向上を進めた世代交代です。
中古車では「MT-09だから同じ」と考えず、847cc世代と888cc世代、さらに電子制御や足回りの年次変更を分けて比較します。
どのCP3車を選ぶ?
- 街乗りとワインディング:MT-09
- サーキットと前傾姿勢:YZF-R9
- 外観と日常のバランス:XSR900
- 長距離・積載・タンデム:TRACER9 GT
- クラッチ操作を減らしたい:Y-AMT仕様を試乗比較
エンジンが共通でも、フレーム、ホイールベース、ライディングポジション、サスペンション、防風、積載、電子制御で体験は大きく変わります。スペック表より先に用途を決め、同じ日に複数車を試乗すると違いが分かりやすくなります。
維持・中古購入で見るところ
- 年式と型式、847cc/888cc、MT/Y-AMTの区分
- メーカー指定オイル、冷却水、点火プラグ、バルブ点検履歴
- ECU書き換え、社外マフラー、吸気改造と純正部品
- IMU、クイックシフター、電子スロットルの警告履歴
- 転倒、サーキット走行、フレーム・ホイール・足回りの損傷
現行CP3にターボ市販車はありません。ヤマハのE-Turbo研究との違いはヤマハ3気筒ターボは発売された?で整理しています。購入時はバイク任意保険の選び方、乗り換え時はバイク買取比較も確認してください。
※価格、在庫、対応年式は移動先でご確認ください。当サイトはAmazonアソシエイトの適格販売により収入を得ています。
ヤマハ公式資料
初出:2026年5月/予測を撤回し正式仕様を反映、2026年8月に全面改稿。

