ドラレコ愛用者注目っ!これ知ってました?知らないと慌てるSDの常識
Googleイチオシ記事




最近、ドラレコの調子が悪くなっていたりしませんか?

モーターサイクルナビゲーターをご覧の皆様。

いつもありがとうございます、編集長の山本です。

さて、みんなさんはご自分のお車やバイクに、ドライブレコーダーを装着していらっしゃいますか?

一昨年は、東名で凶悪なあおり運転事件が発生し、社会的にその必要性が重視されるようになったドラレコ。

私も昨年バイクに装着し、車にも前後ドラレコを装備しました。

特に車のドラレコを付ける際は、どのショップに行っても入荷待ちの状態、入荷しても作業待ちの状態が続くほど。

あおり運転への脅威が世の中全般に高まっているのを感じましたね。

そんなドラレコもドラレコを取り付けて約1年。

ここへきて、私が持っているバイクのドラレコ(DDR-S100)に異変が起きています。

「壊れたかな?」と思って焦ったのですが、これは意外に知られていない「あること」が原因でした。

ひょっとするとこれは、電気モノに詳しい方なら造作もないことかもしれませんが、今回はこの「あること」についてお伝えしたいと思います。

また、今回は私の手持ちのドラレコを題材に取り上げますが、これは皆さんがお持ちのドラレコにも共通して起こりうることなので、ご注意願いたいと思います。

ドラレコに起きた「あること」とは?

私がバイクに装着しているのは、DAYTONAさんのDDR-S100と言うドラレコ。

いろいろとAmazon レビューを見比べながら、DDR-S100は画像も実用に十分でコスパに優れていることから購入しました。

実はSDには、1秒間に読み書き可能な速度(MB)に2,4,6、10と4段階に分けたクラス分けがあり、書き込み・消去を繰り返すドラレコでは10が推奨されるんですね。

ドラレコは命にかかわる記録を司るもの大切なものだと考え、挿入するマイクロSDはもちろんメーカー推奨のクラス10。


第三国のマイナーな安物を避け、SDXCタイプ(TOSHIBA製128GB)をチョイスしました。

これまで公開してきた試乗記事などでもアクションカムとして活用し、記事の中でもその映像を使っていて、特に作動に気になる点はなかったのですが…。


導入して1年と一か月、なぜが急に録画ができなくなる事象が頻発するようになってしまったんですよね。

おや?と思ったのは先日参加した東北復興支援ツーリング。

いつものように、ドラレコ映像を記事の中に入れ込もうとしたところ、撮影が途中で止まっていて、お目当ての映像が取れていないことが判明。

「ひょっとして内臓のバッテリーが寿命を迎えたのでは?」

と、本体の故障も疑って、本体の再起動も試みました。

しかし、症状は改善されないままです。

さらにDDR-S100の説明書を何度も見返してみても、電源の在り方やSDの挿入方法等、これと言って間違った使い方をしているようにも見えません。

念のためにと致し方なく、マイクロSDをフォーマットして使ってみるのですが、やはり走行中に録画が止まってしまう症状は直りませんでした。

その後も何度かSDをフォーマットを繰り返すのですが、やはり症状は改善されず。

煽り運転映像がYouTubeにバンバンあがっているこのご時世。

やはりドラレコがないのは不安でが、おいそれと次の機種を購入できるでもなし。

これは弱りました

ドラレコにはケアがいるって皆さんご存知でした?

「新しいドラレコを買わなくてはならないのかな?」

などと残念に思っていましたが、ダメもとでDAYTONAさんのお客様相談窓口に、今回の症状について相談してみることにしました。

OK
実はこの時まで、今回のことを記事にするつもりがなかったので、ご担当の方のお名前は失念してしまいましたが、痛み入るほど実にわかりやすく丁寧なご対応。
(ご担当くださったデイトナの方、ありがとうございました。)

意外に知らない2つのこと

今回DAYTONAさんのお話から、これまで知らなかったことが2つわかりました。

ドラレコのSDの寿命は案外短い

DAYTONAさんのお話

「状況を伺う限り、電源については正常に作動している状態です。

とすると考えられるのはSDの寿命。

SDカードというのは永遠に使えるものではなく、次第に記録速度が衰えていくものなんですよ。

なので対応としては、定期的に映像をパソコンに取り出して管理したり、SDをフォーマットする必要があるんですね。

それでも、SDの記録速度は落ちていくので、この管理を繰り返しても録画が止まるようであれば、それはSDの寿命です。」

その他にも伺いましたが、例えばSDをパソコンなどで文章や映像を管理する媒体として使っている場合は、その寿命をあまり意識することはなりませんね。
しかし、ドラレコの場合はずーっとデーターを書き込み続けてループで消してを激しく繰り返しているので、その寿命が自ずと短くなることを意識して使う必要があるそうです。
実はこれまでもドラレコ映像を使って幾つか記事を書いてきたのですが、そのたびに「drop file.」というファイルが膨大に形成されているのを不思議に思っていたんですね。
この「drop file.」は、SDがちゃんと映像を書き込めなくて溢れてしまったファイル。
これが出てくるともう駄目なんだそうです。(知らなかったぁ…。)

適当なアダプターを使っちゃダメ!

また、SDXCタイプのSDをお使ってフォーマットを行う際、アダプターは必ず、SDを購入された際の専用アダプターを使う必要があるのですが、私はこれも適当にしていました。
写真左のアダプターには、
ご覧のようにSDXCに対応することが明記されています。
電気の知識がほとんどない私なので、Micro SD が入れば何でもいいと思って、右側のアダプターを使ってたんですね。

今更ながらアマゾンでこのSDの説明を見ると、

「microSDXCカードをSDXC規格非対応製品に差し込むとmicroSDXCカードのフォームウェアが破損される現象を発生する場合は初期化を実施しても修復できません。」
と自動翻訳的な解説が…。
いやぁ、いつもマニュアル読まずにスイッチポンという性格なので、後の祭りでした。
アダプターに規格があるのも知らず、私というやつは何とも不覚な奴です。
恐らくこれはDDR-S100に限ったことではないと思います。
今後もご使用になるにあたり、購入されたSDの説明書などをご覧の上、SDの定期的なケアが必要。
特に、規格外のアダプターを使ってしまうと、作動不良やデータ破損の恐れがあるので気を付けましょう!

私だけじゃないみたいです…

『ループ撮影の設定さえしておけば、ドラレコってほったらかしでいいんじゃないのぉ?』
結構同じような認識を持っている人って結構いるじゃないかなぁ、と思って調べてみると、どうやらドラレコの動作不良に悩んでいるのは私だけではないみたいなんです。
東名の事件があった2017年以降ドラレコが普及し、ドラレコに関する相談件数がグンと増えているのがわかりますね。
相談内容としてはやはり、いざ事故を起こして警察や保険会社にドラレコ映像の提示を求められた際、映っていなかったことに対するものや、今回のように使用中の録画停止に対するものほとんどだそうです。

やっぱりなぁと思うのは次のグラフ。


インターネット調査による被験者2,000人中、44パーセントにあたる881人の方がドラレコの映像を確認したことがないと答えたそうです。

また、映像を確認したことがあるという方の中で、

「映像が正常に確認されていなかった」

と答えた方がいらっしゃるのも見逃せませんね。

そして、SDのメンテナンスの必要性については、

なんと大多数の方々がフォーマットやSDそのものの交換の必要性をご存知ないという結果になっていて、

殆どの方がドラレコのSDのメンテを実施していない(あるいはその必要を知らない)ことがわかります。

そして、SDの推奨クラス等、手持ちのドラレコに合ったSDを使用しているかという調査では、


適合品以外を使っている人が結構いて、中にはSDを使っていることすら知らない人がいるのも驚きです。

私はドラレコのSDに推奨クラスがあることは知っていましたが、アダプターのことまでは知らなかったので、大きなことは言えませんね。

今後もドラレコをちゃんと使っていくために

電気の知恵がある人には、「え、そんなことも知らないの?」

ということになるかもしれませんが、国民生活センターの調査の通り、世の中的にドラレコ、特にSDについての正しい知識が知れ渡っていないというのが現状の様です。

私の持っているDDR-S100のトリセツにも、


としっかり書いてあり、


とも書いてありました。

なのでほかの機種でも、トリセツをしっかり読み込むのは最低限。

私の様なせっかちな人は注意しなければなりませんが、やはり調査の結果を見ると、ネットショップや販売店さんにも、正しいSDの使い方の啓もうをお願いしたいところです。

また、今回参照させていただいた国民生活センターの調査は、異常のあるSDを使った際の作動も検査するため12品目のドラレコを調査したという丁寧な調査。

ですが、この中にバイク用ドラレコはありません。

ライダーの声も聴いてほしいなというのが正直なところ。

バイクのドラレコもこのところ需要増が続いているようですね。

発展機種が登場してきていることもあり、同じような症状に悩んでいらっしゃる方も多いのではないかと思い、今回の稿を書いている次第です。

なので、お手持ちのドラレコ。

今一度トリセツを深く読み込んで、SDや本体の保全に努めてください。

モーターサイクルナビゲーターはこれからも、皆さんの安全なバイクライフを、陰ながら応援させていただきます!

取材協力;株式会社デイトナ

引用文献;独立行政法人 国民生活センター 平成30年8月2日付け 報道発表資料
「ドライブレコーダーの映像を定期的に確認しましょう」
―SD カードの異常により映像が記録されていないことも―
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20180802_2.pdf




この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事