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この日が来るのを待っていた

皆さんこんにちは、編集長の山本です。

先日6月1日(土)~2日(日)にかけて、東北は石巻までツーリングに行ってきました。

私にとっては久々の泊りがけロングツーリング。

しかも、いつもSNS上でお世話になっているメンバーに会えるということで、この日が来るのをワクワクしながら待っていたんです。

どこを走っても走りごたえ満点の東北ですが、今回は三陸沿岸部中心。

今回は、この模様をお伝えしていきます。

「東北+バイク」って、すげぇ気持ちイイ!

今回のツーリングを主催したのは、私も席を置かせていただいているSNS上のバイクサークル「NOBIKE NOLIFE」(以下NBNL)。

メンバーが集まったのは、東北ツーリングの基地的ホテルとして知られる石巻の「ホテル・サンファンヴィレッジ」。


ここは首都圏からだと5~6時間は有にかかるところですが、


「午前10:30現地集合」にもかかわらず、皆さんこの笑顔です。

「さぁ、遠路はるばるやってきたのだから、サンファンヴィレッジでまったりと?」

いえいえ、「東北走りに行く」のではなく、「東北走りに行く」のが今回の目的。

集合してすぐこの写真を撮影、その後一行は、間髪入れずに牡鹿半島ツーリングへ向かいました。

天候にも恵まれて山々の緑は煌き、空気が首都圏のワインディングよりも圧倒的に澄んでいるのを実感。

そんな風光明媚なワインディングを楽しみながら、一行は牡鹿半島の先端に位置する「おしか御番所公園」でランチをとります。


ここは太平洋を見渡すことのできる「三陸復興国立公園」内の小高い丘。

公園には展望台があるのですが、

ココからの眺めがまた格別。


溶け合う海と空の青、いつまで見ていても飽きることがありません。


中でも金華山を望むこの景色は最高ですね。

公園内には特に売店や食堂といった施設はないのですが、今回は地元の方にコーディネイトしていただいたお弁当が用意されていました。


中に入っているのは、仙台エリアでは外せない牛タンに、地元で採れた赤魚。

お米はもちろん宮城のお米、そして名産のお漬物各種。

「ほっぺが落ちる」とよく言いますが、地元で食べる地元の味はやっぱりいいものですね。

食後はスタッフの方がゴミを取りまとめて持ち帰りました。

バイクで楽しむ「この指とまれ」

実はこのツーリングは、NBNLが毎年行っている「東北復興支援ミーティングIn石巻」。

3回目を迎える今年は、サイクリストにも声をかけ、モーターサイクルとバイク(自転車)の垣根なく、「ツーリング」を東北震災支援にと集まりました。

2017年度の自工会調べによると、バイク人口の平均年齢52.7歳。

それを地で行く我々ライダーに対し、かなり若めなサイクリストの方々。

フルカーボンのバイクとはいえ、この山坂のアップダウンを愉しめる体力が、「どこかで売っているなら買い戻したいものだ」と皆で談笑していました。(笑)

それはさておき、下の写真中央でスマイリーなご挨拶をされているのが主催団体NBNLの代表の道家さん。

道家さんは千葉のツーリングスポットとして人気の高い、大多喜町のCafe club BIGONEのオーナー。

日ごろから多くのライダーやサイクリストたちに接しながら、ツーリングが人と人を結び付け、それが大きな力になることを熟知されている方です。

NBNLはバイクツーリングの力を児童福祉に結び付ける活動も行っている団体。

上記のように、これらの活動もまた、多くの人を集めながら、年々盛り上がりを見せているところです。

そこに集う我々が集合写真を撮るときには、必ず道家さんのお店、「BigOne」の「1」の意味で、人差し指を空につき上げて写真を撮ります。


上記の活動にも参加させていただいていますが、今回の東北支援もまた、道家さんはじめNBNLが空に突き立てた「この指とまれ」にとまって、それを大いに楽しんでいるわけです。

コバルトラインで獅子神様に会いに行こう

さて、サイクリストの方々と金華山の景色を共有しながら談笑を楽しんだ後、

我々はコバルトラインで牡鹿半島を回り、宿泊先のホテルサンファンヴィレッジへと帰っていきます。

コバルトラインが気持ちいい!

澄み切った空気を胸いっぱいに吸い込みながら走り込んでいくと、


山の緑の間から湾内の島々と共に、はるか遠い沖の方で、海と空の青が溶け合う風景がそこに。

この素晴らしい風景を「おかず」に楽しみながら走れるのが、コバルトラインならではの愉しみですね。

途中、丘を下っていくと

「この先、かつての津波の浸水区域」

という標識が見られるようになり、その先ではたいてい、

護岸強化のための堤防工事が行われています。

考えてみればこの道の舗装が新しく、あたりに更地が続くのも、実に考えさせられる風景。

震災はもう8年も前になりますが、実際その場に身を置いてみると震災復興は「まだ道半ば」という印象を強く受けますね。

ただ、私は去年も同じ6月初めにこのミーティングに参加しているのですが、これらの工事も昨年よりは進んでいる様子がわかります。

おかげで、毎年同じ場所を訪れて復興の姿を楽しみにするのも、東北ツーリングの楽しみ方の一つだと悟ることができました。

獅子神様は未来の空を見ている

さて、一行はそんな沿岸の一つである荻浜(おぎのはま)へ、

そこには我々がジブリ作品に出てくる「獅子神様」と呼んだオブジェがあります。


右下にちらっとメンバーが写っていますが、大きさがわかりますでしょうか?

山の緑と青のコントラストの中に、空を仰ぎながら勇壮と佇む白い牡鹿。

これはアーティストの名和晃平さんが2017年に手がけた「White Dear(Oshika)」という作品。

復興を新たな視点で支えていく「食」「音楽」「アート」のお祭りのために制作されたものです。

その「Reborn-Art Festival」は「震災」を失った観点からではなく、命の大切さを知って「新たに生み出す、生まれてくる」というポジティブな視点を大切にしようというお祭。

今回のツーリングにお参加するまで全く知らなかった催しですが、そういう視点は、ツーリングで復興を支えようという趣旨にも通じるところがあります。

今年「Reborn-Art Festival2019」は「いのちのてざわり」をテーマに8月3日(土)~9月29日(日)の58日間を通して宮城県の沿岸6日所で行われる予定。

皆さんも夏のツーリングに如何でしょうか?

※ちなみに、この牡鹿のオブジェの入り口は、普段は漁師さんの職場。
バイクは必ず、近くにおられる漁師さんに一声かけて入り口の広場に置かせてもらい、牡鹿の足元までは徒歩(約4~5分ほど)で向かってください。

三陸沿岸、映(バ)えるツーリング

一行はこの後、宿泊先のサンファンビレッジに戻り、翌日は福島の沿岸に向けて出発。

被災地とよばれていた土地の空に想いを寄せる

沿岸はだいたい護岸が強化されて、道も石巻で見たように舗装が新しいですね。

また、商店だけでなく、きれいに建て替わった戸建ての家々もありました。


しかしながら、新興住宅地のような新しさと、その所以を思うとき、いろいろなことを考えさせられますね。

そんな中、一行は鹿妻駅前でしばし休憩。


お目当ては「ブルーインパルス」のT-2機のモニュメント。


ここにあった旧矢本町は、素晴らしい航空ショーで知られる「ブルーインパルス」の自衛隊・松島基地があるところです。

実はこのT-2機のは「ブルーインパルスタウン」の玄関口でモニュメントとして震災前から飾られているそう。

幸い、津波は機体に影響を及ぼさなかったものの、この駐車場はがれきの山になっていたと言います。

今や、立派なインスタ映えスポット。

私たちもバイクとブルーインパルスのコラボをスマホに収めて楽しんできましたよ。

そこにある笑顔と空に想いを寄せ、この後いよいよ福島入り。

知る人ぞ知る新地町の震災モニュメント

福島で最初に訪れたのは、福島沿岸では最も北に位置する新地町。


その新地町役場前には、「復興フラッグ」があります。

実はこの旗の存在を広く知ってもらう活動(新地町復興フラッグキャラバン)をしているRANZANさんが、前日の御番所公園で我々にこの旗の紹介をしてくださっていました。


復興フラッグについて説明するRANZANさん

これは、震災を受けた新地の街で、災害救助に当たる自衛隊員の方が、一枚の日の丸を瓦礫の中から見つけて掲げたのが始まり。

その後、任務で新地に入られた部隊の方々や、支援に訪れた人々が、その日の丸に寄せ書きをして、町の復興のシンボルとして被災した住民を勇気づけてきました。

熊本・大分の震災の際には、RANZANさんたちの活動によってこのフラッグが九州各地に展示され、地元の人々を励ましてきたのたそうです。

そんなこともあり、東北沿岸のツーリング映えポイントしても、ライダーの間で口伝えに有名なこの復興フラッグ。

この日も多くのライダーがこの旗のもとに集まってきていました。

※復興フラッグは、2019年6月現在は写真の通り新地町役場前に仮設されています。
防災緑地工事完了後は復興フラッグが設置された場所近くに移設される計画です。

令和に生まれ変わる「被災地」

南相馬市の沿岸部に入ると、風力発電のプロペラが立ち並び、田畑が太陽光の発電所になっていたり、


その道の反対側では坊波林を復活させようと、大切そうに苗木が植えられていたする光景を目にしました。

ここは、真野右田海老太陽光発電所と、万葉の里風力発電所の風景。

被災地(約110ヘクタール)に約22万枚の太陽光パネルが設置され、発電容量は59.9メガワット(東北地方最大級)、風力は発電容量9.4メガワットを誇ります。

両発電所は、2030年までに市内の全電力を再生可能エネルギーで賄う計画の南相馬市で、再生可能エネルギーの供給基地ととなっているんですよ。

そんな南相馬市に新しくできた映えスポットが、「南相馬ソーラー・アグリパーク」


ここは2013年に竣工した、太陽光発電所と植物工場を舞台とする体験学習と交流のための施設。

子どもたちに再生可能エネルギーの普及に啓発を行いながら、全国の人々との交流を行う復興拠点となっています。

この巨大コンセントも、実はソーラーパネル。

これは相当に映えますよ。

建物の中は研修と交流のスペースになっていて、美味しいお土産も売っています。

ここの館長の沖沢真理子さん(右)が私たちを非常に気さくに接して下さり、その笑顔が表のソーラーに負けないくらい印象に残りました。

映えたいライダーにはお勧めです!

バイクでする復興支援は楽しい

アグリパークを離れた一行は、南相馬市の中心部にある「道の駅南相馬」でランチ。

ここでは「なみえ焼きそば」が20分待ちの大人気メニューでした。


素朴な味ながら太麺のボリューム、大盛りでの注文がおすすめですね。

実はメニューに被災した町の名を冠したものはこの「なみえ焼そば」だけ。

美味しいこともありますがそれ以上に街の復興を応援したい気持ちが人気の秘密でしょう。

もし「双葉ラーメン」、「相馬うどん」、「楢葉そば」があったら、かなり迷いそうですが、道の駅の方に新メニューで提案したいですね。

こうしてランチで街を応援した後は、近くのGSへ行ってみんなで給油。

石巻のサンファンでも酒やビールを飲んできましたが、こうやって町の消費を助けることが、被災地の経済復興のお手伝いになるんですね。

東北バージンの方はぜひ!

さて、「復興支援」と聞くとなんだか重々しく感じる人もいるかもしれません。

でも実際は、こんな風に飲んで食ってガソリン入れてというので十分。

ご紹介のように、新しい映えスポットもいろいろあるので楽しいですよ。

肝心なのは、被災地の今を知り、その土地の未来を応援する気持ちです。

「特に知り合いもいないしマスツーは…」と思う人もいますよね。

そんなライダーに朗報。

8月にはMFJ主催で、ホテル・サンファンビレッジを基地としたツーリングイベントもありますよ!

まだ東北をツーリングしたことがないという方は、ぜひこの機会に楽しまれてみてはいかがでしょう?

あなたの走りが世の中のためになる。

これって素晴らしいことだと思いませんか?




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