こんにちは!全国をバイクで登山とキャンプして回っているコニタンです!
以前滞在していた福島、聖石温泉にて台風19号が直撃!川が大氾濫!
水没してしまった旅人7人のバイクは復活するのか…。
水没1日目:速やかに分解・洗浄!
当日のうちにできるだけ復帰を試みようと、皆、愛車の開けたことが無いようなところまで外して分解洗浄しました。
幸い、天気は晴れ。
洗った「エアクリーナー」「バッテリー」「マフラー」を夕刻ギリギリになってようやく田んぼのあぜ道に並べて干してゆきます。
分解は、自分で出来ることが少なすぎて仲間の知識と道具に助けられてばかり。
洗うくらいしかできないけど、よく洗っても、乾くと、粒子のきめ細かい泥が浮かび上がってきて完全に取れないのがもどかしく感じます。
バイク以外の交通手段の為水没を免れたメンバーがおにぎりを作ってくれたり、ときにふざけ合いながら、再び愛車のエンジン音を聞きたい一心で作業をする一同。
とその日の黄昏時、晩秋の福島の冷たい空気に包まれる中、一人の旅人のバイクが『ドルンッ』とエンジン音を轟かせました。
拍手と大きな声で一斉に喜びます。
『『『おおおおぉぉぉおお!!!』』』
『『『おめでとう〜!!!』』』
一台が復活の兆しを見せたことで皆の士気が高まり活気づいたように思います。
はやく自分の愛車も…とバイクの知識があるメンバーを中心に作業は深夜まで続きます…。 こんなとき、どうしたらいいか分からない自分がもどかしいものの、「なんとかなる!」とにかく気持ちだけは前向きでした。
深夜になるも作業は続き、2台目、3台目とエンジン音を蘇らせます。
希望がどんどん大きくなる…。
続いて私の番、時刻はAM1時頃だった気がします。
まずは電装系のチェック。
「ちゃんと点いた〜〜〜!!!!」
ヘッドライトやウィンカーが点灯するだけでこんなに嬉しいことがあったでしょうか…!
いよいよエンジンの確認。
鼓動を、もう一度聞かせてくれ…。
なかなかかからないエンジン音、皆の不安げな顔。緊張が流れましたが、見事復活を遂げてくれました!
ありがとうみんな!ありがとうシャドウ400!
まだまだ復旧作業をするメンバーがいる中、ようやく安心していつの間にか寝る私でした…。
ごめん、みんな…。
水没2日目:部品組立と全車復活
結局翌日も洗浄や部品の取り付けを行うのですが、午後からあいにくの雨模様。
聖石温泉の方が急いでブルーシートで天井を作り、雨をしのげる作業場を作ってくれ、
同じキャンプ場にいた「旅するBar Gypsy」も無料でコーヒーを振舞ってくれます。
終始一人で無いという安心が大きな助けになりました。
昨晩一旦組み立ててエンジンの復活を確認しましたが、再度細かい汚れを落として部品を組み立てる作業を続けます。
川が運んできた泥は粒子が細かく、乾くと有害な粉塵が舞う為、マスクをして、温泉オーナーが貸してくれたコンプレッサーで内部の粉塵を飛ばします。
時折出てくる葉っぱが憎い…。
今回学んだのですが、こういった災害の時は自分だけでなく地域一帯の自動車やバイクが水没しているので業者も手が回らなかったりします。
今回も例に漏れず、整備してもらおうと思いましたが業者は手一杯で着手が遅くなると言われてしまいました。旅の途中で1ヶ月も待つことはできません。
仲間と整備ができて本当によかったと思っています。
水没から2日目でなかなか復活しなかった最後の1台、SUZUKI V-Strom250も聖石温泉オーナーの知り合いの元バイク屋さんを呼んでもらえて復活し、作業も皆終わり。
夜は祝杯をあげました。
※この後全員酔いつぶれました。
さらに翌日、最後の念押しにガソリンスタンドで水抜き剤を注入し、軽快なエンジン音と共に旅を再開したのでした。
今回の騒動を通して復活したバイク7台が全て、約1年後の今も元気に走っています。
「もし、自分の愛車が水没してしまったら」
考えたくありませんが、実際に起こりうることです。
かなり昔になんとなく「バイク 水没」などで検索し、復活させる記事を読んだことがありましたが、まさか自分の愛車が水没するなんて…。
今回氾濫した川は阿武隈川の支流、移川。
地域の方々はこの川が氾濫するなんてもう何十年も無かったのに、と言っていました。
豪雨や台風の際は、「うちは大丈夫」と思わずにできるだけ愛車を高台に移動させることが望ましいかもしれません。
ちなみにHONDA クロスカブは水没してもタフだなと感じました(笑)復活も早く後遺症もなく。
それではみなさん、暑い夏ですが事故・熱中症に気をつけて、愛車とのツーリングを楽しみましょう〜!