バイクであおり運転に遭ったら?ライダーができる自衛策って何だろう
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後を絶たない凶悪なあおり運転事案、本当に許せません!(# ゚Д゚)

これを書いているのは、お盆休み真っ最中の8月14日。

これからご帰省される、あるいはご帰省先からお戻りになるという方も多いころだと思います。

しかし、この時期になってきましたねぇ、凶悪なあおり運転事案。

一昨年前に東名で起きた事件以来、社会的に問題となっているあおり運転ですが、常軌を逸した運転者による事案はその後も後を絶たず。

ライダーが犠牲になる事案も複数発生しています。

警察のホームページなどを見てみますと、

「あおり運転に遭遇した場合は窓を開けずに取り合わず、110番通報を!」

と、ある程度の防衛策が示されているのですが、バイクではそういうわけにはいきませんよね。

恐らく、世の中的に見過ごされてしまっているところだと思うのですが、バイクにはバイク用のあおり運転防衛策が必要なんだと思います。

これまでも同様の記事はお伝えしてきたわけですが、今回もバイクであおり運転に遭遇した場合の防衛策について考えてみました。

追い越し車線に居座らない

道路交通法第20条には、

「車両は、車両通行帯の設けられた道路においては、道路の左側端から数えて一番目の車両通行帯を通行しなければならない。」

とあり、「追い越しが終わったら車両通行帯に復原し、追い越し車線は開けておく」というのが原則。

2㎞以上追い越し車線に居座ると車両通行帯違反として、普通車・二輪車では違反点数1点&反則金6,000円が課されます。

例えば、あおり運転事案が報道されるとネット上に、

「追い越し車線に居座っておきながら、煽られる方も煽られる方だ」

といったコメントが散見されようになりますよね。

確かにその言い分も一理あるのですが、だからといってこれに違反する人をあおっていい理由にはなりません。

しかし、追い越し車線をいつまでもノロノロ走ってよい理由もないのです。

なので、車両通行帯を通行することを基本として、追い越しは迅速に行い、追い越し車線に居座らないというのも、防衛策の一つではないでしょうか。

ドラレコは装着は絶対

ひとたび危険なあおり運転に遭遇した場合、バイクは車以上に乗員が重篤な状況に置かれたり死亡するなどして、自ら事故時の証言をするのが難しくなる可能性が高くなります。

そして通常の事故時でも、加害者は自己保身の化身と化して、バイクに不利な証言をするものです。

まして、一昨年の東名やこの夏話題となっているディーラー車による事件のように、相手がまともではない場合を想定に入れなくてはなりません。

ですので、現代のバイクにおいて、ドラレコの装着は必須。

それも、ただ映像が取れればよいのではなく、相手のナンバーや信号の色などが確実に撮れるなど、証拠保全能力の高さにこだわったものを選ぶとよいでしょう。

ETCはもういいですから、政府もそろそろドラレコ装着に助成金を出してほしいくらいですよね。

確実に防犯カメラのある建物に逃げ込む

先述の通り、あおり運転に遭遇した場合乗用車であれば窓を開けず、車外には絶対に出ないというのが鉄則ですが、バイクの場合車外も車内もあったものではありませんね。

とにかく相手を刺激しない

守りようのない中ですが、考えられる予防策として、まず絶対に対抗して相手を刺激しないことが重要です。

これも一概には言えませんが、取り合わずにできるだけ相手に先を行かせる。

ちょっと優越感に浸りたいだけの輩であれば、何とか切り抜けられるかもしれません。

ちなみに私はかつてあおりに遭った時、若気の至りで対抗し、前をふさがれて降りてきた輩にメット越しにですが殴られたことがあります。

また私の経験からもなのですが、求められてもヘルメットは絶対に取らない方がいいですね。

高速などでは何とか非常電話まで行こう

例えば高速道路など、止まることのできない道路で少しでも可能であれば、非常電話のある場所近くまで何とか逃げ込むのがよいでしょう。

非常電話は一般的に、高速道路など自動車専用道路では約1km間隔(首都高速では500m)、トンネル内では約200m間隔(首都高速では100m)で設置されています。

また道路上以外には、サービスエリアやパーキングエリア、またはハイウエイバスのバスストップに設置されているものです。

非常電話まで逃げ込むメリットは3つあります。


映像参照元;NEXCO中日本ドライバーズサイト-非常電話のご案内

まず、今の非常電話は受話器を上げて、ボタン(この場合は事故のボタンになるかと思います)を押せば道路管制センターにつながります。

また、機種によってはレバーをがちゃんと下げるだけで通話が可能になるものもあります。

つまり、早急に第三者に連絡が取れることが第一のメリットです。

そして、管制センターにつながれば非常電話の位置から場所を特定してもらうことが可能。

なので、もしそこがどこかわからなくても、第三書に現場の位置を知らせることができるというのが第二のメリット。

そして非常電話の近辺にはたいてい道路管制用のカメラが設置されています。

ですので、映像で現状を知らせることができる可能性が高いということが第三のメリットです。

今回、バイクでのあおり運転遭遇で喫緊の場合に非常電話を活用することについて、NEXCO中日本に電話で問い合わせをしました。

お電話口に出られたNEXCO中日本お客さまセンターの方によると、

「あくまで道路管理者としての対応をするのみで、できるだけ警察にご通報を。」

という前置きはありました。

しかし、喫緊の場合にその窮状を訴えられれば警察への取次をしないわけではないとのこと。

つまりで、結果として、何もないところで輩と相対峙するよりは遥かにましになるでしょう。

一般道では防犯カメラのある建物に逃げ込もう

これも可能な限りということになってしまいますが、コンビニやファミレス、銀行や郵便局、その他防犯カメラが絶対にあるであろう所に逃げ込むというが有効かと思います。

とにかく、人の目のあるところに行って助けを求めたり、証拠映像が残りやすい場所に逃げ込むほうがいいですね。

車の場合でもそうですが、バイクの場合は特に、一人きりで対応しないようにしましょう。

ためらわず警察への通報を

昨年初め、警察庁は全国の警察署にあおり運転への対応強化の実施を通達しています。

ただ、現在も「あおり運転」という名目で対象者を取り締まることはできません。

しかし通達は、いわゆるあおり行為については、車間保持違反や追い越し義務違反など既存の法規をフルに活用させるだけでなく、恐喝・暴行・傷害など刑法の適用も強化するよう各署に指示しています。

なので、悪質な被害に遭った場合には、ためらわずにそして時間を置かず、その場から110番通報をしましょう。

また、即座に通報ができるように、スマホホルダー、インカムがなければ早めに装着することをお勧めします。

スマホの音声アシスタントに向かって、「緊急通報!」と叫ぶと、119・110・118のどれにかけるか聞いてくるので、「いちいちぜろ!」というとすぐに110番通報ができます。

(※当然ですが、非常時以外では絶対に通報しないでください。)

また、2015年の法改正で警察はスマホからの入電に対して発信元のGPS位置情報を把握できるようになりました。

なので、スマホから110番すると指令室の方から「今、○○町○番地付近にいらっしゃいますね?」と確認されます。

これは特に、声を出せない状況下で非常に助かるわけですが、

  • 高速ならキロポスト
  • 市街地なら住所のわかる目印
  • 被害を受けていること

これらをなんとか話すことができれば、より早く警察官を向かわせてくれるのだそうです。

いざというときにために、これも覚えておきましょうね。

最近ネット上で、バイクであおり運転に遭遇したライダーが奏功しながら警察に通報、即座に警察が駆けつけて対処するという内容の動画を見ました。

いやぁ、ああいうのを見ると、本当に警察は心強いなと思いますね。

平素から任意保険には弁護士特約を

しかしながら一方で、ドラレコ映像を警察に提出した際、

「あなたにも不利益が生じる可能性がありますよ」

などと言って、被害届の提出を暗に見合わせるように言われたケースもネット上に散見されます。

当事者でもないので真実のほどはわかりませんが、こうしたケースで泣き寝入りしたという人の話が複数あるというのは心配ですね。

まぁ、警察をどうのというのは避けますが、こういう場合は法律家を味方につけるというもの手だと思います。

平素からも、警察・保険で片が付く場合も多いわけですが、こじれる場合は最終的に弁護士さんにお願いすることになります。

そのためにも、任意保険には「弁護士特約」をつけておくことをお勧めします。

最悪の場合の泣き寝入りは、これでなんとか防げるのではないかと思いますよ。

まとめ

残念なことに、あおり運転の内容は思わず絶句するほど悪質なものが年々多くなっている気がしますね。

なので、これまでも幾度となく、あおり運転対策については様々お伝えしてきました。

当然、その引き金になるような運転をしないことは大前提なのですが、それでもやってくる輩について「バイクなりの予防・対応策」を考えてみました。

恐らく、まだまだこれだけでは十分ではないかもしれませんね。

あるいは、「もっと良い知恵があるよ」という方がいらしたらぜひその知恵を拝借して共有させていただきたいです。

いずれにしても、防衛運転を心掛け、その想定の幅を超えれまでよりもうんと広げておく必要があるのだと思います。

むしろ、今は防衛運転以上の警戒運転というのが必要な時代なのかもしれないですね。

世知辛いところですが、とにかく皆さん、気を付けてご安全に!




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