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2019年のバイクシーンを占う

年末年始のバイクメディアにはよく、前年に予測した記事と実際に登場した新型車を見比べながら、当たった点・外れた点について語るものが多く見られますね。

モーターサイクルナビゲーターの中でも、これまでいろいろと予測記事を書いてきましたので、「よっしゃ!」と思ったもの、「あ”~」と思ったものいろいろでした。

昨年を振り返れば、年頭から東京モーターショー・EICMA2017などで登場したバイクたちが勢いよく登場。

排ガス規制で多くの車種が失われた一方で、各社ともチャレンジ精神あふれる新車種の投入が目覚ましい1年だったと思います。

今回は2019年度に向けて昨年発表された新型バイクや、業界の動向などから、元号も改まる新時代のバイクシーンについて占ってみたいと思います。

SSは「バルタイウォーズ」に突入?

最近のスーパースポーツバイクたちを見ていくと、バルブに工夫を凝らす傾向が見て取れます。

昨年を振り返れば、DUCATIがEICMA(ミラノ国際モーターサイクルショー)でパニガーレV4 Rを発表。

その視点で見れば、採用されている「ディスモセディチ」というのは強制開閉バルブ機構のことですよね。

同じEICMA内で間髪入れずに発表されたBMWの新型S1000RRもまた、

「シフトカム」という先進の可変バルブタイミング機構が新たに盛り込まれたのが話題です。


写真は2019年型GS1250のシフトカム。

そして、国内に目を向ければ、KawasakiがZX-10RRに「フィンガーフォロアー」という機構を搭載。

これはバルブのリフト量を大きくして、パワーを上げる機構ですね。

昨年以前に登場したSSバイクでは、SUZUKIのGSX-R1000Rにスズキレーシングバリアブルバルブタイミング (SR-VVT)が採用されているのは御承知の通り。

いづれも、パワーと低速での乗りやすさの両立を図った画期的な可変バルブタイミング機構で、各々のバイクのキャラクターに奥深さを与えるものだと言ってよいでしょう。

となると気になるのが、エンジンヘッド内にこうした可変バルブ機構を持たない、ヤマハのYZF-R1とホンダのCBR-1000RRの今後。

2台とも、カラーバリエーションの変更や、電子制御のファインチューンは行われているものの、構造的に大きな変革のないまま早数年が経過しています。

21年目を迎えるYZF-R1のこれまでを振り返えって面白いのが、4あるいは5のつく年、そして8か9のつく年に大きなモデルチェンジをしていることです。

となれば…

「2019年の東京モーターショーでR1が何かやってくれそう?」

という期待も膨らみます。

これは楽しみですね。

また、CBR1000RRにしても最近のフルモデルチェンジの内容に関して、

「もう一つパンチが欲しい」

というファンの声も少なからず。

ライバルたちが可変バルブ機構を備えてパワーを誇り、かつ低速でも扱いやすい乗り味を仕立ててくる中、

「VTECの進化」を期待するのも自然なことだと思います。

少なくとも11月のEICMAが開幕するころには各社の「バルタイウォーズ」が展開される?

これは期待したいですね。

KATANAがネイキットの質感を変えていく

SSの動向も気になるところですが、既に200万円超えが当たり前のSS達の価格。

やはり、お財布的にはハイパーネイキットの方が親しみやすいような気がします。

昨年、このクラスではZ900RSの登場に始まり、ホンダもCB1000Rで「ネオスポーツカフェ」という新たなカテゴリーを提案。

ハイパーネイキットがバイクの楽しみの中に、「質感を愉しむこと」をこれまでになく強調していった年だったと思いますね。

そんな昨年バイクシーンの後半、話題を独占したのが新型KATANAの登場。

8月からティーザー映像によって徐々に明らかになっていくKATANAの姿を毎週お伝えしましたね。

記事の公開当時、これを刀と呼ぶか否かと、モーターサイクルナビゲーターでも大論争になりました。

KATANAもまた質感を愉しむことにこだわって創られたバイク。

いよいよ今年中に日本でもお目見えとなり、ハイパーネイキットクラスを盛大に盛り上げそうな予感がします。

新KATANAが店頭に並ぶころ、できるだけ早く試乗レポートなどもお伝えしたいと思いますので、その時はまた刀ファンの皆様と大いに語りたいですね。

アンダー400やミドルクラス復権の年

昨年は海外メーカーのSS車種の進化が目立ったのに対し、Kawasakiの ZX-10R以外、国内メーカーのスーパースポーツクラスがおとなしかったように思います。

特に、ホンダの場合はCBR1000RRのフルモデルチェンジや、噂されるVFR1000RRなどの登場に期待を寄せる向きもありましたね。

昨年、ホンダが発表したのは、CBR650RやCBR500などのミドルクラス5車種。

しかし、「もっと過激なマシンを」という声は意外に静かなもので、

この記事公開時にはむしろ、親しみやすいミドルクラスの層を厚くしたことについて好意的なコメントが多く寄せられました。

例えばSSにしても、YZF-R6が20歳台に受けているという話をよく聞きますし、Kawasakiも昨年ZX-6Rに新型を投入してきましたね。

視点を広く持てば、YZF-R25/3に新型がそろそろ出てきますし、

KawasakiもW800を復活させる予定です。

なので今年はさらに、

「バイクに親しみやすさや味わい深さが求められてミドルクラスが復権を果たし、車種展開もさらにバラエティー豊かになっていく年」

これはかなり現実味のある話だと思います。

電動車がもう一歩進化する?

いよいよ今年から「MotoE」クラスが開幕。

これは多くの人に注目していただきたいですね。

何しろ、電動バイクがGPを戦えるレベルに進化したわけで、その進展を見守ることが今後のバイクの進化を見ていく中で、新たな楽しみになるのではないかと思います。

昨年、電動車に関して注目されたのが、台湾メーカーのKIMCOがEICMAで発表した、6速ミッション付きの電動スポーツバイク「Super NEX」。

Super NEXは、発売を前提にしたモデルなので、「電動+ミッション」が今後の電動バイクの傾向となるのでしょうか?

ともかく、来たるべき電動社会の中でバイクの楽しさを残す上で、KYMCOの提案はかなり冴えていると思います。

しかし、電動車の普及には充電時間の長さが課題。

この課題を解決するのがアジアを中心に普及が進む電池交換式のスタンド等のインフラ。

日本で「電池交換式」のインフラが実験的にでも稼働するならば、モビリティーの電動化は一気に加速するのだと思います。

ヤマハも海外で電池交換式スクーターの製造会社と協働契約を結んだという話題もお届けしましたが、

ホンダも契約を海外他社と同様の結んでいますので、今後の進展が気になりますね。

そのホンダは今年、「PCXエレクトリック」の企業向けリースを開始しました。

まだまだ航続距離は41㎞と控えめですが、これも日本の電動バイクの発展においては確実な進歩だと言えるでしょう。

注目すべきは、この電動スクーターが取り外しがきくバッテリーパック2基を搭載していること。

筆者は、これも今後の電池交換インフラを見越したものだと見ています。

前回の東京モーターショーでは、各社の展示の中に2輪にもITや電動車の登場を示唆するものが見られましたね。

恐らく今年の東京モーターショーでは2020の発売を念頭に置いた電動車の進化が、より具体的に見えてくる年になるのではないかと思います。

有料道路の2輪4輪料金分離はどうなる?

現在は有料道路で2輪は軽自動車と同じ料金となっており、その分離を求める声も年々大きくなっています。

これについては長年にわたって、一般社団法人日本二輪車文化協会(2輪業界がつくるロビー団体)が国に有料道路での2輪4輪料金分離を申し入れてきました。

彼らの申し入れに対し、渋っているのがJHなのか国なのかはよくわかりませんが、とにかく直ちに実現可能なものとして実施されたのが、「ETC二輪車ツーリングプラン」。

昨年は一昨年前よりエリアを拡大して実施されましたね。

しかし、利用方法が難解で使いづらいという意見も少なくありません。

昨年はこういった検証記事も書いていましたが、やはりそろそろ料金分離をお願いしたいところです。

しかし、恐らく今年も担当部局は今年もツーリングプランの拡大で回答してくるのではないかと思います。

そうだとして最低でも、都心部を起点として想定したエリア設定が是正され、利用者目線でもっとスマートなプランとなることを期待したいですね。

都市型バイクイベントも多数開催?

昨年夏に行われたBIKE LOVE FORUM(バイクラブフォーラム・以下BLF)。

ここでは、今後の二輪市場の課題として

  • 若者へのバイクの魅力を継続して訴求すること
  • 既存ライダーが楽しみながらバイクライフを永続的に堅持できる方策
  • バイクに興味はあるが、現在バイクに乗っていない人へのアプローチ

といったことが挙げられていました。

その効果的な方策として提案されたのが、「メーカー・パーツメーカー・バイク専門メディアによる、体験・交流型バイクイベントの拡充」です。

最近はバイク雑誌各誌主催のツーリングイベントや、メーカーのファンイベントも盛んになってきているので、今年も多くの参加型イベントが企画されているものと思います。

イベントに関して、RidersClub誌やBikeJIN誌の埜邑博道(のむらひろみち)プロデューサーが、


埜邑博道プロデューサー

「バイクを見て・感じて・楽しめる、そしてその楽しみを共有できる人と繋がれるイベントが求められている。

これをライダー以外の人にも発信できるように、これまで地方で行ってきたバイクイベントを、例えば原宿のど真ん中、つまり人の集まる都市部で開催したい」

と発言。

この発言はメーカー・メディアの集まるフォーラムの中でかなり注目を集めていました。

そんなことから今年は、地方でのツーリングイベントの他、都市型のバイクイベントも増えてくるのではないかと思います。

若者のみならず、これなら家族も誘いやすいので、大いに期待できますね。

まとめ

通年を通して人気が高いのが新車のスクープ記事。

東京モーターショーの開催年である今年は、さらに新車の話題でワクワクできる1年になりそうですね。

ここは一層鋭く切り込んで、メーカーさんからも広報車をいち早くお借りできるようにするなど、さらに熱くお届けできるよう画策中ですのでご期待ください。

2019年もモーターサイクルナビゲーターは、皆様の安全で楽しいバイクライフのお手伝いができるよう全力で頑張っていきます。

今後も変わらぬご愛好をよろしくお願いいたします。




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